# E220-900T22S(JP) / E220-900T22L(JP) 製品データシート(Firmware ver.2.0) - 製品名: 920MHz LoRa省電力ワイヤレスモジュール E220-900T22S(JP) / E220-900T22L(JP) - 920MHz 13dBm(20mW) 特定小電力無線局(22S) - 920MHz 22dBm(160mW) 陸上移動局(登録局)(22L) - 対象ファームウェア: ver.2.0 - Rev.1.0.2 - 発行元: CLEALINK TECHNOLOGY CO., LTD. - 出典: https://support.dragon-torch.tech/docs/lora/E220_ver.2.0/ > 本ドキュメントはE220-900T22S(JP)(22S)とE220-900T22L(JP)(22L)の両モデルを対象とした共通データシートです。ver.1.x(ver.1.0/1.2)との後方互換性を保ちつつ、Strict Mode(v2.0厳格動作)という新しい厳格な通信モードを追加しています。22Lはver.1.x非対応(ver.2.0のみ提供)です。 --- ## 免責・注意事項(原文要旨) 本ドキュメントは、電子部品、無線通信モジュールのデータシートとしての性質を有します。製造元・販売元・権利者は株式会社クレアリンクテクノロジー(以下「当社」)。対象製品「E220-900T22S(JP)」「E220-900T22L(JP)」はそれぞれ「22S」「22L」、両者を総称する場合は「22x」「22x(JP)シリーズ」と略記します。 電波法に関わる用語については、920MHz帯における特定小電力20mW以下、および陸上移動局(登録局)250mW以下の範囲における限定的な用語を用いて記載しています。 本ドキュメントは「現状の形」で提供され、商品性、特定目的への適合性、または非侵害の保証を含め、いかなる保証も行われません。内容は予告なく変更される場合があります。 本製品は、医療機器、軍事機器、自動車・航空機の運転装置類など、人命や財産への危害を与える恐れのある高い安全性・耐久性を要件とする用途での使用は想定していません。安全性・適合性の判断は設計者の責任で行ってください。 本ドキュメントの内容についての責任は、発行者が提供するサポート範囲を超えません。知的財産の使用許諾は本ドキュメントによっては付与されません。 技術情報・試験結果は、株式会社クレアリンクテクノロジー、量産製造を担当するChengdu Ebyte Electronic Technology Co., LTD.、および国内電波法準拠の認証機関によって取得されたものであり、実使用条件によって結果が異なる場合があります。 本文書に記載の商号・商標・登録商標は各所有者に帰属し、本文書の著作権は株式会社クレアリンクテクノロジーに帰属します。 この日本語版ドキュメントは、日本国内の電波法に適合させた製品の日本人技術者向けサポート用に作成されたものであり、類似製品や海外販売品には適用されません。当社正規販売チャネル外で入手した製品には、本ドキュメントの内容は適用されず、サポートも提供されません。 **電波法・無線技術について** E220-900T22S(JP)と、E220-900T22L(JP)は、相互運用が可能な、同一周波数帯の無線通信、同型式のLoRa変調方式をサポートしたシリーズモデルです。外部電気仕様(給電や信号線)、および、ソフトウェア仕様においては高い互換性を有しますが、日本国内の電波法区分のため、適合する電波法での無線技術適合区分が異なり、それぞれの個体の無線機能部分には電気的に差があります。 E220-900T22S(JP)については、920MHz特定小電力無線であり、当社が本モジュールの技術認証を受けた事実に基づく適切な使用方法である限りにおいては、その利用において法的義務や制限は生じません。 E220-900T22L(JP)については、920MHz陸上移動局(160mW)であり、同250mW以下に区分され、登録局(免許不要)となります。 **陸上移動局(登録局)の申請・開設 (E220-900T22L(JP) [160mW]モデルのみ)** E220-900T22L(JP)については、920MHz陸上移動局(登録局)であり、電波を特別な閉鎖外の空間へ発射する場合、その利用、使用においては、総務省への無線局の登録と電波使用料の納付が求められます。詳しくは、総務省、ならびに、各地域に設置されている、総合通信局・総合通信事務所の情報をご確認ください。当社からも、本申請・開設の手順についてご案内をしております。担当者へお問い合わせいただくことでご案内が可能です。手続きの有償代行など行政書士法に抵触する恐れがある行為に及ぶところは、行政書士へのご相談を推奨します。 --- ## 1 概要 このドキュメントでは、主に、ハードウェア仕様、ソフトウェア仕様、設計・製造等における必要事項などの技術要件や制約などを説明しています。 ### 1.1 はじめに 本920MHz LoRa省電力ワイヤレスモジュールは、電波の送受信を行うためのモデム・無線部と、その制御や設計者へのデジタル通信機能を提供する制御ソフトウェアであるファームウェアを搭載した省電力マイクロコントローラーで構成されています。また、それらに安定した電力を供給するための電源回路を内包しています。 E220-900T22x(JP)シリーズは、LoRaワイヤレスの新世代モジュールであるSEMTEC社LLCC68チップを採用し、UARTシリアル通信インタフェースを提供する通信モジュールです。このモジュールは、LoRaワイヤレス伝送の多様な方式とパラメータをサポートし、周波数920.6〜928.0MHzの920MHz帯アンライセンスバンドを使用し、LoRaスペクトラム拡散技術によって動作します。標準的な電源構成において、TTLレベル出力は、3.3V I/Oポートの信号電圧と互換性があります。 E220-900T22x(JP)シリーズは、この新世代のLoRaモデムチップの採用によって、従来のSX1276ソリューションと比較して伝送距離が長く、高ビットレートで、消費電力が低く抑えられているのが特徴です。また、Wake on Radio(WOR: 無線によるウェイクアップ)、Carrier Monitoring(キャリアモニタリング、キャリアセンス)、Communication Key(通信暗号キー)などの機能をサポートし、Sub-Packet Length(サブパケットの長さ)設定などをサポートします。本製品は日本国内でアンライセンスでの利用が許可された920MHz帯の広い周波数範囲をカバーすることができます。 E220-900T22S(JP) Release 2(以下、本ドキュメントでは、単にE220-900T22S(JP)と記載)は、ファームウェアver.2.0を搭載したE220-900T22S(JP)であり、その電気的特性においては、E220-900T22S(JP) (無印版)と同一です。 E220-900T22L(JP)は、E220-900T22S(JP)と電気的特性が異なり、アプリケーションで使用するピンアサインに互換性はありますが、管理用に使用する内部アクセス用のピンアウトが一部異なります。しかし、ハードウェア、および、ソフトウェアの設計上はほぼ同様に取り扱うことができ、はんだ実装時のランドパターン、ソフトウェアによる設定や操作についても、無線出力パラメータに差がある程度で、高いソフトウェア互換性を持ちます。これらは、相互に通信互換性があり、ハードウェア、ソフトウェアも原則互換性を維持して交換可能な設計を可能とするもので、アプリケーションの設計時の負担を軽減し、改良を容易にします。E220-900T22S(JP)で設計されアプリケーションの展開において、実際の利用時に無線の到達性に困難が生じた場合でも、その一部のみをE220-900T22L(JP)に置き換えることによって、最小限のコストと労力で、安定したアプリケーションの稼働を確保することを期待できます。 ### 1.2 機能 **[E220-900T22S(JP)/E220-900T22L(JP)] 共通** - LLCC68チップソリューションの採用で低消費電力、高速、長距離に対応 - 920MHz Private LoRa方式(他社・他種のPrivate LoRa、LoRaWANとの相互通信・互換性はありません) - 理想的な条件下では通信可能距離は5km以上 - 送信電力はソフトウェアから調整可能 - パケットあたり最大200バイトのペイロードを使用可能 - ソフトウェアの開発者や利用者自身でCommunication Key(通信暗号キー)を設定可能 - 通信暗号キーは読み取ることができず、LoRa通信における通信の機密性の向上に寄与 - 信号品質の評価、通信ネットワークの改善、および測距のためのRSSI信号強度インジケータ機能をサポート - バッテリー駆動のアプリケーションに適した、Wake on Radio(WOR)をサポートし超低消費電力機能を提供 - 固定デバイス宛送信、ブロードキャスト送信、チャネル監視をサポート - 日本国内でのISM 920MHz周波数帯域をサポート - 設定パラメータは電源オフ後、不揮発メモリに保持され、モジュールは電源投入後に、その保持されているパラメータに従って動作 - 効率的なウォッチドッグ設計で、万一の例外の発生時には、モジュールは自動的に再起動し、以前のパラメータ設定に従って継続動作 - DeepSleepによる待機、送信、受信待受、省電力WOR受信待受のモードセレクタ - 1.7K〜62.5kbpsのデータ伝送レートをサポート(連続送信時には電波法の制約で低下) - 標準給電手順では、3.1〜5.5V(3.5V以上推奨)のDC電源をサポート - 内蔵LDOの余剰電力を設計者の機器に供給して省電力化 - 低電圧給電手順の使用で2.2〜3.6V (2.9V以上推奨) DC電源に対応 [ver.1.2/2.0] - 安定・堅牢な産業システム向けに、UARTチェックサムをサポート [ver.2.0] - 送受信効率を高めるバッファ構造を採用 [ver.2.0] - エラーハンドリングサポートを強化 [ver.2.0] - ステータスハンドリング機能を強化 [ver.2.0] - 業界標準設計の、-40〜+85℃環境下での長期使用をサポート - アンテナ端子はIPEX接続と設計者によるPCB引き出しでの使用を選択可能 - パッケージは小型で手はんだ、量産リフローに対応 **[E220-900T22S(JP)]** - 最大送信電力は13dBm(約20mW) **[E220-900T22L(JP)]** - 最大送信電力は22dBm(約160mW) ### 1.3 アプリケーション E220-900T22x(JP)シリーズは、シリーズモデルである22Sと22Lで相互通信も実現でき、アプリケーションの幅を拡大します。 - ホームセキュリティアラーム、リモートキーレスエントリー - スマートホームおよび産業用センサー - ワイヤレスアラームセキュリティシステム - ビルディングオートメーションソリューション - ワイヤレス産業グレードリモートコントロール - ヘルスケア製品 - 高度な検針アーキテクチャ(AMI) - 産業向けアプリケーション - 農林水産業向けフィールドアプリケーション - 研究ラボ計測機器 - ウェアラブルデバイス ### 1.4 アプリケーションのトポロジーや電力コントロール Private LoRaにおけるトポロジー(通信ノードの通信パターンの組み合わせ方など)は、LoRaWANなどと比較して自由度が高く、LoRaWANでは実現できないアプリケーションを実現できる可能性があります。また、LoRaWANのような、インターネットを介してクラウドサーバーへデータを集約するような使用方法を想定する場合は、このPrivate LoRaからIP通信へのゲートウェイ(LoRa – IP Gateway、アクセスポイント)を設置・使用して、中継が必要です。本製品シリーズE220-900T22x(JP)の通信モジュールに、特段の目的を区別する機能やモジュールの区別はなく、コンフィグレーション機能からの設定と、アプリケーションの実装によって、振る舞いを任意に実装できます。 Private LoRaでよく使用されるトポロジーには以下のようなものがあります。 **アクセスポイント/ゲートウェイ**:ゲートウェイが中心となり複数のアクセスポイントと接続する構成です。各アクセスポイントには複数のデバイスを接続可能で、それぞれのデバイスはアクセスポイントを通じてインターネットにデータを送信します。アクセスポイントとゲートウェイ間は、LoRa通信、それ以外の通信方式のいずれも使用可能です。また、アクセスポイントを省略したデバイスが直接ゲートウェイへ接続するパターンがより多く使用されます。 **マルチアクセスポイント/ローミング**:複数のアクセスポイントが同一のゲートウェイに接続され、同じネットワークを形成する構成です。デバイスは送信先であるアクセスポイントを(位置情報などから)明示的に指定するか、すべてのアクセスポイントでデバイスからの送信パケットを受信できるように設計する必要があります。 **マルチホップ/中継伝送/メッシュ**:各ノードが複数の他のノードと接続され、メッシュ構造を形成する構成です。利点として、冗長性(複数の経路が存在するため一部のノードが故障しても通信が維持される)、拡張性、自己修復、広いカバレッジが挙げられます。このようなメッシュ型マルチホップを行う場合は、アプリケーションによる実装にてマルチホップメカニズムを実装する必要があります。 **一斉配信/制御/同期/ビーコン**:中央コントローラーから各ノードへの一斉配信を表す構成で、制御コマンドや更新情報の配信などに使用されます。ビーコン送信は各ノードが定期的に送信するビーコン信号を表します。双方向通信を行わない場合に限っては、中央コントローラーを出力の大きな22Lを用いることで、リーズナブルにノードへの電波到達エリアを拡大することが考えられます。また、中央コントローラーを受信専用で使用する場合で、一切送信処理を行わないようにした場合は、受信専用アンテナとして、電波法の規定を無視できる場合もあります。 **ピア・ツー・ピア型**:各アプリケーションの機能が各ピア(LoRaデバイス)に分散しており、中央サーバーを介せず全てのピアが対等な立場で通信を行う構成です。通信インフラが脆弱な僻地や、通信インフラの空白地帯において、デバイス間での自律通信を成立させたい場合に使用される方法です。 ### 1.5 ファームウェアver.2.0 ファームウェア ver.2.0(以下、単に「ver.2.0」)は、ver.1.0、ver.1.2への後方互換性に配慮した、高機能かつアプリケーションやハードウェアの堅牢性を強化する目的で設計されたファームウェアです。ver.1.x搭載のモジュールはver.2.0へ変更することはできません。E220-900T22S(JP)においては、無線仕様に変更はありませんが、E220-900T22L(JP)は、E220-900T22S(JP)とモジュール設計が異なります。 現在、製品モデル毎のファームウェアバージョンのサポートは、次の通りです。 - E220-900T22S(JP) firmware ver.1.0, ver.1.2 - E220-900T22S(JP) [A] firmware ver.2.0 本データシートの対象 - E220-900T22L(JP) [H] firmware ver.2.0 本データシートの対象 (E220-900T22L(JP)は、ver.1.0、ver.1.2は提供しておりません) ファームウェア ver.2.0は、設計者による外付けMCU(マイコンなど)と本通信モジュール間で行われる通信や信号の精度を高め、また、ビットエラーによる文字化け検出(チェックサム機能)、エラー発生時の例外処理のためのステータス管理(ステータスレジスタ)、無線通信処理のブラックボックス化を避け、法的に許容される範囲において、アプリケーションで通信時の振る舞いを決定できる機能(キャリアセンスカウンタ、タイムアウト設定)の強化などを大幅にアップグレードしています。 本通信モジュール内の不揮発メモリに個体識別符号を(設計者や使用者の任意で)記憶させることが可能で、これによって、多数のデバイスを効率良く管理でき、無線チャネルを最適にバランスさせるなどの目的にも供します。8バイトのIEEE EUI64 アドレス等にも対応できます。 ver.1.x(ver.1.0、1.2)と比較した場合、各動作シーケンス、信号レベルの変遷タイムチャートをより厳密に定義することで、MCUやアプリケーションの動作時間の効率化に供することで低消費電力なアプリケーションを実現できるようになります。また、ver1.xでは、内蔵のLDOを経由した給電のみを公式にサポートしており、3.5Vを下限給電電圧としていましたが、ver.2.0においては、給電方法を拡大し、また、内蔵電源管理機構を改良することで、低電圧給電専用端子から、(UVLO無効設定時)最低2.1V程度まで動作させることが可能となりました。モジュール全体の要求電源電圧は、2.1〜5.5Vと広いレンジで対応できます。 ### 1.6 Firmware ver.1.0との互換性 ver.2.0の特徴は、ver.1.xとの相互運用性(後方互換性)があります。ver.2.0の初期コンフィグレーションレジスタの状態は、送信モード設定ビットを除き、ver.1.xと同一の設定状態(ver.1互換モード)です。既に開発済みのソフトウェアにおいても原則変更無しに使用可能です。設定を明示的に行わず、透過送信モードを利用している場合に限って、初期化時にそのビットをリセット(「0」に)することで互換性を維持できます。ver2.0では、バッファや信号線の挙動については、より効率化するための改良が行われており、微妙なタイミングの変化が発生しますが、通常のソフトウェアの設計や実装ではこの影響はありませんが、AUXピンのタイミングや状態などを恣意的に利用している場合などに限り注意が必要です。 ver.2.0の初期起動状態から、ver.2.0の進化・拡張機能を有効(Strict Mode v2.0厳格動作)とするためには、ver.2.0で追加されたコンフィグレーションレジスタの設定をして利用する必要があるため、それをしない限りはver.1.xのソフトウェア仕様を踏襲しています。 --- ## 2 仕様 ### 2.1 モジュールの内部構成 本モジュールは、小さなプリント基板に高周波回路部品を配置したSoM RFモジュールとして提供しています。このモジュールの金属保護板の内部は、制御用省電力マイクロプロセッサ、RFモデムチップ、RFスイッチ、フィルター回路、および、電源回路によって構成されており、設計者、および、利用者によって、適正な使用をされる範囲においては、電波法などの遵守などを含め安全に使用できる設計になっています。 本品の改造、または、本モジュールの形を変更して仕様するなど当社の指定しない方法での電波放射は、電波法に抵触する可能性が高い行為であるため行わないでください。 ### 2.2 絶対定格 **定格** | パラメータ | 最小 | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---| | VCC 給電電圧(V)(VDD端子と排他利用) | 2.2 | 5.5 | 低電圧動作モード無効時は最小3.1V | | VDD 給電電圧(V)(VCC端子と排他利用) | 2.1 | 3.6 | 低電圧動作モード無効時は最小3.0V | | VCC消費電流(mA) | - | 約300※1 | VCC給電時 | | VDD消費電流(mA) | - | 約300※1 | VDD給電時 | | VDD出力電流 | - | 約300※1 | VCC給電時の出力可能電流 | | VDD引出可能電流 | - | 約150※1 | 100mA程度以内で使用することとし、ノイズなど混入させないこと | | ブロッキング電力※2(dBm) | - | 10 | 短距離使用の場合の焼損可能性は低い | | 動作温度範囲 (℃) | -40 | +85 | 産業・工業グレード設計 | ※1 各電流値は、モジュール内部のLDOの出力電流定格を表しています。VDD出力電流を実際に使用する場合は、モジュール内部消費電流を引いた値が出力電流の利用上限となります。 ※2 ブロッキング電力とは、ノイズなどの干渉信号による妨害で、受信機のアンプが線形増幅できない信号歪みの生ずる点を超えて、信号の利得が3dB低下するポイント(3dB compression point)の干渉信号の電力を表します。 **絶対定格** | パラメータ | 最小 | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---| | VCC 給電電圧(V) | -0.3 | 5.5 | 5.5Vを超える電圧を印加すると、モジュールは恒久的な損傷を受ける可能性があります。VDD端子から給電する場合は、VCC端子は開放する必要があります。 | | VDD 給電電圧(V) | -0.3 | 3.6 | 3.6Vを超える電圧を印加すると、モジュールは恒久的な損傷を受ける可能性があります。VCC端子から給電されている場合、VDD端子は、約3.3Vのモジュール内部LDOの出力を観測できます。 | | その他 I/O端子電圧(V) | -0.3 | 3.5 | | | IIO-SRC I/Oピン出力電流(mA) | - | -25 | TXD, AUXの各ピンは、この出力電流まで取り出すことが可能ですが、給電電流がその分増加します。 | | IIO-SRC I/Oピン入力電流(mA) | - | 25 | RXD, M0, M1の各ピンは、この入力電流まで流し込むことが可能ですが、これらの各ピンは、入力Hi-Z状態を維持しているため通常はこの電流を流すことはできません。 | ### 2.3 動作パラメータ **VCCから給電の場合** | パラメータ | 最小 | 標準 | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 動作電圧(V) | 3.1 | 5.0 | 5.5 | | | 動作電圧(V) UVLO disable時 | 2.2 | 5.0 | 5.5 | | | ロジックレベル(V) | ※3 | 3.3 | - | 5V TTLを接続した場合、焼損の可能性があります | ※3 VCCが3.3V以下の場合、各ロジックレベルの取り扱いにはレベルシフト回路の実装を推奨します。 **VDDから給電の場合** | パラメータ | 最小 | 標準 | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 動作電圧(V) | 3.0 | 3.3 | 3.6 | | | 動作電圧(V) UVLO disable時 | 2.1 | 3.3 | 3.6 | | | ロジックレベル(V) | - | VDD | - | 5V TTLを接続した場合、焼損の可能性があります | **共通(22Sと22Lで異なる値は明記)** | パラメータ | モデル | 最小 | 標準 | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---|---| | 動作温度範囲 (℃) | 共通 | -40 | - | 85 | 産業・工業グレード設計 | | 中心周波数(MHz) | 22S | 920.6 | - | 928.0 | 日本国内でのISMバンドをサポート | | 中心周波数(MHz) | 22L | 920.6 | - | 923.4 | | | 消費電流:送信時(mA) | 22S | - | - | 43 | 瞬間消費電流@13dBm | | 消費電流:送信時(mA) | 22L | - | - | 110 | 瞬間消費電流@22dBm | | 消費電流:受信待機時(mA) | 共通 | - | - | 8.2 | パケット受信時も同じ | | 消費電流:WOR受信モード平均(μA) | 共通 | 60 | - | 330 | WORサイクルは500ms~3000ms。500msのとき最大、3000msのとき最小 | | 消費電流:Config/DeepSleepモード時(μA) | 共通 | - | 2.5 | - | | | 最大送信電力(dBm) | 22S | - | 13 | - | | | 最大送信電力(dBm) | 22L | - | 22 | - | | | 受信感度(dBm) | 共通 | - | -124 | - | -124dBm,BW=125kHz,SF=7 / -129dBm,BW=125kHz,SF=9 / -121dBm,BW=250kHz,SF=7 / -129dBm,BW=250kHz,SF=10 / -117dBm,BW=500kHz,SF=7 / -127dBm,BW=500kHz,SF=11 | | LoRa変調速度(bps) | 共通 | 1.7k | - | 62.5k | 設定で変更可能 | | 伝送速度(bps) | 共通 | 1.1k | - | 31.6k | 200byteデータ送信時のTime on Airから算出 | | 最大パケット長 | 共通 | 200 byte | | | 周波数区分によって、一部32 byteに制限されます | | 送信サブパケット長 | 共通 | 32/64/128/200 byte | | | 透過(トランスペアレント)通信モードの場合 | | 変調方式 | 共通 | LoRa | | | 次世代LoRaモジュール技術 | | インタフェース | 共通 | UART | | | TTL Level | | RF出力インピーダンス | 共通 | 50Ω | | | | | パッケージ | 共通 | DFN-22端面スルーホール SMT実装タイプ | | | | | コネクタピッチ | 共通 | 1.27mm | | | 端面スルーホール(スタンプホール) | | サイズ | 共通 | 16mm × 26mm × 3.0mm | | | | | 重量 | 共通 | 2g | | | | | アンテナ端子 | 共通 | IPEX / エッジスルーホール | | | インピーダンス50Ω | | 準拠無線装置規格 | 共通 | ARIB STD-T108 | | | | ### 2.4 電圧レンジと電力送信パフォーマンス **E220-900T22S(JP) VCC給電時** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.2 | 3.1 | 5.5 | | | 最大出力(dBm) | 11.3 | 13.0 | 13.0 | 13dBm設定時 | **E220-900T22S(JP) VDD給電時** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.1 | 3.0 | 3.6 | | | 平均出力(dBm) | 11.3 | 13.0 | 13.0 | 13dBm設定時 | **E220-900T22L(JP) VCC給電時(13dBm設定)** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.2 | 3.0 | 5.5 | | | 最大出力(dBm) | 12.2 | 13.0 | 13.0 | 13dBm設定時 | **E220-900T22L(JP) VCC給電時(22dBm設定)** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.2 | 3.5 | 5.5 | | | 最大出力(dBm) | 16.4 | 22.0 | 22.0 | 22dBm設定時 | **E220-900T22L(JP) VDD給電時(13dBm設定)** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.1 | 2.9 | 3.6 | | | 平均出力(dBm) | 12.2 | 13.0 | 13.0 | 13dBm設定時 | **E220-900T22L(JP) VDD給電時(22dBm設定)** | パラメータ | 最小 | 最適出力(下限) | 最大 | 詳細 | |---|---|---|---|---| | 給電電圧(V) | 2.1 | 3.4 | 3.6 | | | 平均出力(dBm) | 16.4 | 22.0 | 22.0 | 22dBm設定時 | ### 2.5 ロジックレベル **ロジックレベル 出力特性: VCC給電時** | 記号 | 説明 | 条件 | 最小 | 最大 | 単位 | |---|---|---|---|---|---| | VOH | High level output voltage Source Current | Sourcing 4 mA, VCC = 3.3 V ※4 | VCC-0.25 | | V | | VOH | | Sourcing 6 mA, VCC = 3.3 V ※5 | VCC-0.6 | | V | | VOL | Low level output voltage Sink Current | Sinking 4 mA, VCC = 3.3 V ※4 | | VSS+0.25 | V | | VOL | | Sinking 6 mA, VCC = 3.3 V ※5 | | VSS+0.6 | V | ※4 IOH(max)/IOL(max)合計40mA以内。※5 IOH(max)/IOL(max)合計100mA以内。 **ロジックレベル 入力特性: VCC給電時** | 記号 | 説明 | 条件 | 最小 | 最大 | 単位 | |---|---|---|---|---|---| | VIH | Positive-going input threshold voltage | VCC≧3.5 | 0.7×3.3 | | V | | VIH | | VCC<3.5 | 0.7(VCC-0.2) | | V | | VIL | Negative-going input threshold voltage | VCC≧3.5 | | 0.3×3.3 | V | | VIL | | VCC<3.5 | | 0.3(VCC-0.2) | V | **ロジックレベル 入力特性: VDD給電時** | 記号 | 説明 | 最小 | 最大 | 単位 | |---|---|---|---|---| | VIH | Positive-going input threshold voltage | 0.7VDD | | V | | VIL | Negative-going input threshold voltage | | 0.3VDD | V | **入力端子特性** | 記号 | 説明 | 最小 | 典型 | 最大 | 単位 | |---|---|---|---|---|---| | Vhys | 入力電圧ヒステリシス (VIH – VIL) | | 0.3 | | V | | Rpullhigh | Pullup resistor | | 80 | | kΩ | | Rpulllow | Pulldown resistor | | 40 | | kΩ | | Cinput | Input capacitance | | 5 | | pF | **ESD特性** | 記号 | 説明 | 典型 | 単位 | |---|---|---|---| | V_ESD_HBM | ESD @Human Body Mode | 4 | kV | | V_ESD_CDM | ESD @Charge Device Mode | 1 | kV | | V_ESD_MM | ESD @Machine Mode | 200 | V | | I_latchup | Latch up current | 200 | mA | ### 2.6 低電圧動作モード E220-900T22X(JP)シリーズ、および、Firmware ver.2.0を使用により、低電圧動作モードへの切り替えは第9章のレジスタ0x09にて設定操作を行うことで使用可能となります。給電電圧の下限値を引き下げるこの低電圧動作モードの利用では、内部の低電圧検出の閾値を下げることによって、より低い電圧での動作継続を行えるようにしており、より低い電圧においては、相対的に電圧の安定度に対する要求は高くなるため、不安定な電圧源での仕様は推奨されません。 通常電圧レンジでの動作モードにおいては、内部コントローラーのUVLO閾値が2.9Vに維持され、3.0Vを下回る給電電圧時に、低電圧ロックアウトが働き、3.0V以上の電圧に復帰するまで内部処理が停止されます。低電圧動作モードを有効とした場合、このUVLOの閾値が2.0Vまで引き下げられます。このとき、設計者は、3.3V設計電力ラインに2.1V以上の安定した電力が供給されることを保証する必要があります。 本モジュールのコントローラー、および、LoRa RFモデムは、電気的仕様で定められた低電圧でも動作しますが、低い電圧域では、無線電力の出力が低下する範囲が生じます。本モジュール規格上の最大電力を得るためには、それぞれの給電、および、動作条件における最適な電圧にて給電を行ってください。 ### 2.7 VCC給電時のVDD出力電流の利用 VCCからの給電時に限って、VDDを3.3Vか、もしくはそれ以下の電源出力、もしくは、信号レベルの基準電圧源として使用することが可能です。VCCからの給電電圧が3.4V程度を下回ると、このVDDピンの出力電圧はそれにつれて低下します。 VCCからの給電時にVDDから電流を取り出して使用することも、制限を守る限りにおいて可能です。内部LDOは約300mA程度の出力が可能であり、モジュール内部のコンポーネントへのピーク時給電が150mA程度に達するため、若干の余裕をみても100mA程度の3.3V電源として使用することは可能です。 ただし、この3.3V設計電力ラインは、モジュール内部において重要な機能への給電ラインとして電力を供給しているため、ノイズの混入や過電流消費、3.6Vを超える電圧の印加などは絶対的に禁止されます。 ### 2.8 準拠規格 一般社団法人電波産業会(ARIB)ARIB STD-T108「920MHz帯テレメータ用、テレコントロール用及びデータ伝送用無線設備」 --- ## 3 ピンアサイン E220-900T22S/22L(JP)のモジュール外形サイズは、26mm×16mm、厚み3.15mmの端面スルーホール加工を施した、22ピンのDFNモジュールです。同一のランドパターンにおいて、リフロー、手はんだ、いずれでも対応できます。 ピンアサインは、E220-900T22S(JP)とE220-900T22L(JP)で通常アプリケーションにて使用するピン配置は共通ですが、ファームウェア更新などに使用するピンに違いがありますので、注意してください。 ### 3.1 ピンアウト [E220-900T22S(JP)] | No. | ピン名称 | 方向 | 機能説明 | |---|---|---|---| | 1 | AGND | GND | RFグランド | | 2 | AGND | GND | RFグランド | | 3 | AGND | GND | RFグランド | | 4 | GND | GND | グランド | | 5 | M0 | IN | M1ピンと併せて4種の動作モードを決定します。(モジュール内部でweak pull-upされています) | | 6 | M1 | IN | M0ピンと併せて4種の動作モードを決定します。(モジュール内部でweak pull-upされています) | | 7 | RXD | IN | UART入力、外部デバイス(MCU、PC)のTXD出力ピンに接続します。 | | 8 | TXD | OUT | UART出力、外部デバイス(MCU、PC)RXD入力ピンに接続します。 | | 9 | AUX | Out | モジュールの動作状態を示すために使用されます。MCUをウェイクアップするとき、および、モジュールへの電源投入時のセルフチェック初期化中にLow (アイドル状態はHigh)を出力します。使用する場合は、AUXピンとGND間に100nF(104)程度のキャパシタ配置することを推奨します。 | | 10 | VCC | PS | 電源供給端子として3.1〜5.5V DCを供給します。VDD端子から給電する場合は、この端子は開放してください。 | | 11 | GND | GND | グランド | | 12 | SWDIO | IN/OUT | ファームウェア更新用SWDIOピン | | 13 | SWGND | GND | グランド(ファームウェア書き込み時にGNDとして利用) | | 14 | SWCLK | IN | ファームウェア更新用SWCLKピン | | 15 | VDD | OUT/PS | (Output)内部3.3V LDO出力ピン(最大300mAまで)。(PS)VDD低電圧給電ピン 2.1〜3.6Vを給電します。PS利用時はVCC端子には給電はしてはいけません。 | | 16 | NC | - | Empty Pin | | 17 | NC | - | Empty Pin | | 18 | NC | - | Empty Pin | | 19 | GND | GND | グランド | | 20 | AGND | GND | RFグランド | | 21 | ANT | RF | アンテナ接続端子 | | 22 | AGND | GND | RFグランド | ### 3.2 ピンアウト [E220-900T22L(JP)] | No. | ピン名称 | 方向 | 機能説明 | |---|---|---|---| | 1 | AGND | GND | RFグランド | | 2 | AGND | GND | RFグランド | | 3 | AGND | GND | RFグランド | | 4 | GND | GND | グランド | | 5 | M0 | IN | M1ピンと併せて4種の動作モードを決定します。(モジュール内部でweak pull-upされています) | | 6 | M1 | IN | M0ピンと併せて4種の動作モードを決定します。(モジュール内部でweak pull-upされています) | | 7 | RXD | IN | UART入力、外部デバイス(MCU、PC)のTXD出力ピンに接続します。 | | 8 | TXD | OUT | UART出力、外部デバイス(MCU、PC)RXD入力ピンに接続します。 | | 9 | AUX | Out | モジュールの動作状態を示すために使用されます。使用する場合は、AUXピンとGND間に100nF(104)程度のキャパシタ配置することを推奨します。 | | 10 | VCC | PS | 電源供給端子として3.1〜5.5V DCを供給します。VDD端子から給電する場合は、この端子は開放してください。 | | 11 | GND | GND | グランド | | 12 | RESET | IN | モジュールのリセット端子です。Active Lowで動作します。 | | 13 | SWGND | GND | グランド(ファームウェア書き込み時にGNDとして利用) | | 14 | NC | - | | | 15 | VDD | OUT/PS | (Output)内部3.3V LDO出力ピン(最大300mAまで)。(PS)VDD低電圧給電ピン 2.1〜3.6Vを給電します。PS利用時はVCC端子には給電はしてはいけません。 | | 16 | NC | - | Empty Pin | | 17 | SWDIO | IN/OUT | ファームウェア更新用SWDIOピン | | 18 | SWCLK | IN | ファームウェア更新用SWCLKピン | | 19 | GND | GND | グランド | | 20 | AGND | GND | RFグランド | | 21 | ANT | RF | アンテナ接続端子 | | 22 | AGND | GND | RFグランド | **22Sと22Lのピンアウトの主な違い**:22Sでは12=SWDIO/13=SWGND/14=SWCLK/16=NC/17=NC/18=NCですが、22Lでは12=RESET/13=SWGND/14=NC/16=NC/17=SWDIO/18=SWCLKと配置が異なります。 ### 3.3 回路設計や基板実装時のピンアサインの注意 - GND、AGNDともに、すべてプリント基板、電源のGNDに接続してください。SWGNDは、開放しても構いませんが、開放した場合は書き込み機器のGNDをSWGNDに接続することを推奨します。 - VDDピンは、VCCからの給電の代わりに低電圧給電を行える電源供給ピンです。直接3.3Vもしくは、それ以下の電圧を給電可能です。VDDから給電を行う場合、給電の安定化のため、VDDピンの近くに100nF(104)のMLCCキャパシタなどを配置してください。 - VDDピンへのスイッチング電源の出力の給電は推奨しません。 - NCピンは、使用しません。Floating(開放)させてください。 - 外部の給電制御回路などによってモジュールの電源を断つ場合、M0、M1端子のPull-upに注意してください。 - 本モジュールは広い電源範囲に対応しています。信号線は3.3Vを上限(基本)として、給電電圧によりそれ以下になる場合があります。 --- ## 4 通信機能の詳細 E220-900T22X(JP)シリーズは、920MHz Private LoRa通信を提供する通信モジュールです。Private LoRaは、LoRa変調モデムを使用したデジタル無線を使用する点では、LoRaWANや他のPrivate LoRa通信モジュールと同じですが、変調データを作成する手順やデータエンコード、暗号方式など異なっており、それらと相互に通信することはできません。 ### 4.1 デバイスアドレスと通信方法 E220-900T22X(JP)シリーズは、コンフィグレーションにより、デバイス毎にID(デバイスID、もしくは、デバイスアドレスと称する、符号無し16bit値)を付与します。また、受信待ち受けチャンネルを指定して受信待機させることができます。送信時には、送信チャンネルと、ターゲットのデバイスIDを指定してパケットを送信します。 受信待ち受けチャンネルはモジュールに1つしか設定できませんが、送信チャンネルは送信毎に指定可能です。本モジュールにおいて、送信と受信はモジュール内のRFユニットを共有します。送信処理中は同時に受信できないため、送信処理の完了まで(タイムアウトを含む、タイムアウト時間の設定については第9章のレジスタ0x0Aを参照)は他モジュールから自モジュール宛のパケットが送信されていても受信できない状態となります。 送信データには、ターゲット情報が付与されるため、そのパケットを受信したモジュールにおいて、自デバイス宛か否かを判断しています。本Private LoRaでの送信方式は、ターゲットアドレスの宛先指定によって決定され、ユニキャスト送信(デバイス指定、0xFFFF以外の16bit値)、ブロードキャスト送信(0xFFFF)を選択できます。0xFFFFは、モニターアドレスと呼び、このモニターアドレスを設定されたデバイスは、すべてのターゲットアドレス宛のパケットを受信することができます。 **表 1 デバイスアドレス設定値(16bit値)** - 受信側: デバイスID(アドレス) 0x0000~0xFFFE、モニターID(アドレス) 0xFFFF - 送信側: ターゲットID(アドレス) 0x0000~0xFFFE、ブロードキャストID(アドレス) 0xFFFF 自デバイスの情報は、パケット伝送時に含まれないため、発信ノードのIDを受信ノードで得たい場合は、設計者によってパケットのペイロードにIDなど自ノードを示す情報を含む必要があります。受信デバイスでは、ペイロード、受信パケットのRSSI値の他、**レジスタ0x09でStrict Mode (v2.0厳格動作)を有効にしてターゲットIDの出力を有効にした場合は自デバイスのデバイスIDか、ブロードキャストIDのいずれかを取得できます**(ver.2.0の新機能)。 **表 2 LoRaパラメータの設定値と受信時の取得可能値** - 受信側・送信側で同一にしなければならない設定情報: 拡散係数 SF値、帯域幅 BW、通信暗号キー、(WOR使用時は)WORサイクル - 送信時指定情報: ターゲットデバイスID/ブロードキャストID、送信周波数チャンネル - パケットを構成する情報: プリアンブル/WORプリアンブル、ターゲットデバイスID、ペイロードデータ - 受信時に取得可能な情報: 送信時指定のターゲットデバイスID(v2.0厳格動作)、ペイロードデータ、RSSI ### 4.2 ユニキャスト送信(デバイス指定送信) ユニキャストは、送信チャンネルとターゲットアドレス(宛先)を指定してペイロードを送信します。受信待ち受け側で設定されているLoRa通信パラメータ(BW、SF)、チャンネル、および、ターゲットアドレスの組がマッチしており、かつ、通信暗号キーが合致した場合にその受信デバイスはそのパケットを受信します。この仕組みを利用して、制約はあるものの、マルチキャストや、エニーキャストのような振る舞いをさせることもアプリケーションの設計者によって実現可能です。 アプリケーションによってACK(Acknowledgement packet、確認応答パケット)を返却したい場合がありますが、ACKは送信モジュールの待ち受けチャンネルとデバイスID宛返信される必要があるため、通常は返信チャンネルと返信先のターゲットID(自モジュールのデバイスID)をペイロードに含めて送信し、受信側の外付けMCUでそれをデコード、返信処理を実施することになります。 ACK処理のアプリケーション開発者による実装方法に関して詳しくはサポートサイトページ(https://support.dragon-torch.tech/887/)を参照してください。 ※図はver.1互換モードおよびStrict Mode (v2.0厳格動作)で、通常送信モードにてCHECKSUMや送信時指定のターゲットデバイスID出力を有効にしていない場合のバイト列を示しています。 ### 4.3 ブロードキャスト送信 ブロードキャスト送信は、送信時のターゲットアドレスに「0xFFFF」を指定するのみで実現できます。受信側はいずれのデバイスIDが付与されたものであっても、ブロードキャストアドレスであれば、LoRa通信パラメータ(BW、SF)、チャンネル、および、通信暗号キーが一致している限り、そのパケットは受信されます。**受信パケットから、ターゲットアドレスを取得することで、自モジュール宛のユニキャストか、ブロードキャストかを判定することが可能です**(v2.0厳格動作時、6.11節参照)。ブロードキャスト送信に対してもユニキャスト同様にACKによる確認応答パケットを用いることは可能ですが、単純な設計と実装ではACKパケットの返信タイミングが重複して混信の発生リスクが高くなります。 送信モジュールの宛先アドレスをブロードキャストアドレスである0xFFFFに設定し、チャンネルを0x04に設定した場合、この送信パケットは、受信チャンネル0x04に設定されたすべてのモジュールが受信する可能性があります。 ### 4.4 モニターアドレスによる受信 本モジュールには、自モジュールのデバイスIDを「0xFFFF」と設定することでLoRa通信パラメータ(BW、SF)とチャンネル、および、通信暗号キーが一致するすべてのターゲットアドレス宛パケットを収集することができるモニターアドレスを活用できます。モニターアドレスの活用は受信頻度が多くなり、MCUなどの処理量・時間が増加することに注意してください。 モニター受信モジュールのアドレスを0xFFFFに設定し、チャンネルを0x04に設定します。チャンネル0x04ですべてのモジュールから送信されたデータを受信でき、モニターが実現できます。 --- ## 5 オペレーション方法 本セクションでは、実際のE220-900T22X(JP)シリーズの、マイコン(MCU)やシングルボードコンピュータ(SBC)から、UARTやGPIO端子を利用して操作する方法と手順を説明します。典型的な結線では、MCUとLoRa通信モジュール間を、UART(TXD, RXDをクロス接続)、M0、M1をMCUの出力ピン、AUXをMCUのピン状態変化の割り込みに対応した入力ピンに接続し、電源(VCCまたはVDD)とGND(AGND)ピンを接続します。 ### 5.1 利用手順概要 E220-900T22X(JP)は、送信と受信の兼用のモジュールで、各個体に使用用途の区別はありません。 モジュールへの給電後は、リセット動作を待ち、M0、M1ピンを、いずれもHighレベルに保持(コンフィグレーションモード)します。このモードは、LoRaモデムや電力増強アンプは停止状態にあり、最も消費電力が小さい状態(DeepSleep)です。 続いて、いくつかのレジスタを操作します。**初期状態は、ファームウェアver.1.xとの互換性を高く保つようなデフォルト設定**となっており、また、設定値を保持するレジスタは設定後、給電停止後も値は不揮発メモリに保存されます。コンフィグレーションモードにおいては、UARTのボーレートは9600bpsに固定されており、レジスタ0x02でUARTのボーレート設定を変更しても、コンフィグレーションモードにおいては、ビットレートを常に9600bpsとして使用します。 設定が完了したら、M0、M1ピンを操作します。最もシンプルな使用方法は受信待機です。M0, M1ピンをLowレベルに切り替えて保持し、LoRaモデムが受信待ち受け状態となります。このとき、AUXピンはHighレベルを出力しており、通常の待ち受け時はこの状態です。この状態で、自モジュールが受信すべきLoRaパケットを受信したら、その直後にAUXピンはLowレベルに遷移し、UARTのTXDピンから一定時間後に受信パケットの内容が出力されます。 LoRaパケットの送信を行いたい場合は、通常の送信では、受信待ち受け状態において、外付けMCUのTXDから、本モジュールのRXDへ、ターゲットアドレス、ターゲットチャンネル、ペイロードを連続して送信することで送信を実行します(レジスタ指定で、UARTのオプションパラメータを指定している場合はその送信内容と手順に従う必要があります)。 本モジュールでは、パケット送信の内部処理の違いから、2種類の送信モードを提供します。**通常送信モードは、設計者によってパケットの長さが決められる送信モードで、初期設定状態ではこのモードで動作します**(ver.1.xでの初期設定はトランスペアレントモードでしたが、ver.2.0ではデフォルトが変更されている点に注意)。もう一方の、トランスペアレント(透過)送信モードは、設定された最大長に自動的にパケット分割を行いながら連続した複数のパケットとして送信されるモードです。通常送信モードおよびトランスペアレント(透過)送信モードに関しては、6.6節および6.10節にて詳述しています。 **通常送信モードにおける**、パケットの送信区切りは、MCUからUARTによりデータを受信した際、一定時間(およそ4byte分以上)データが到着しない状態を検出し区切りとして判断し、1パケット分の送信データとしてまとめます。この区切り時間は、0x02レジスタのボーレート設定に応じて表 3の通り計算されます。 通常送信モードでは、1パケットのペイロードは(ターゲットアドレス、ターゲットチャンネルの3バイトを除いた)、197バイトを上限として、それ以下の長さのデータを送信時に指定できます。**データサイズが200byteを超えた場合、超えた分のデータも内部バッファに格納されますが、超えたデータの先頭から順に次の送信データのターゲットアドレス、ターゲットチャンネルとして解されるため、意図したターゲットへの送信になりません。** **トランスペアレント送信モードの場合は、ペイロードサイズが200byteを超えた場合でも、超えた分のデータは次のパケットの送信データとして送信されます。** **表 3 ボーレート設定毎のデータの区切り時間** | ボーレート | 区切り検出時間 | |---|---| | 1,200 bps | >30ms | | 2,400 bps | >15ms | | 4,800 bps | >8ms | | 9,600 bps | >5ms | | 19,200 bps | >3ms | | 38,400 bps | >2ms | | 57,600 bps | >2ms | | 115,200 bps | >2ms | ### 5.2 リセット動作 モジュールに電力が供給されると、AUXはすぐにLowレベルを出力し、ハードウェアのセルフチェックを実行します。この動作中は、AUXはLowレベルのままです。動作完了後、AUXはHighレベルを出力し、M1とM0の組み合わせによって設定された動作モードに従って動作を開始します。起動後100ms程度の十分な待機時間を設けることで、AUXの確認をおこなうだけの処理に置き換えても一般的には差し支えありません。 ### 5.3 モード選択(M1, M0ピン) M1とM0によって設定される4つの動作モードがあります。 | Mode (0-3) | M1 | M0 | 機能説明 | |---|---|---|---| | mode 0: (通常送受信) | 0 | 0 | 通常のデータ送受信が可能です。デフォルトでは通常送信モードが有効になります。 | | mode 1: (WOR送信) | 0 | 1 | 送信前にWOR受信モードのデバイスをウェイクアップさせるためのプリアンブルが自動的に追加されます。 | | mode 2: (WOR受信) | 1 | 0 | 送信機能はオフになります。WOR送信モード (mode 1)で送信されたデータのみ受信可能です。 | | mode 3: (Configuration/DeepSleep) | 1 | 1 | コマンドでパラメータを設定することができます。UARTパラメータは固定されており、baud rate=9600, parity=8N1で行う必要があります。 | WOR送受信を使用しない場合は、M1、M0ピンは、同時にHigh、または、Lowに設定することで、MCUなどのI/Oピンを節約することが可能です。 **モード切り替え動作の補足** - M1とM0の電圧レベルを変更した後、モジュールがアイドル状態 (AUX=High) の場合は、1ms後、指定した新しいモードに従って動作を開始します。 - モジュールのシリアルポートデータがLoRaモデム経由にて送出されている場合は、その送出完了後に、指定した新しい動作モードに切り替わります。 - 一般的に推奨される手順としては、AUXピンの出力状態を検査し、出力がHighレベルになってから2ms後に切り替えることが安全です。 - 消費電力削減のために本モジュールへのUART送信終了後に給電を断つ場合には、AUXピンがアイドル状態(Highレベル)になるのを待つか(5.4節の2 および 6.14節を参照)、内部処理終了のための十分な時間をとる必要があります。 **通常送受信(mode 0)**:送信: MCUはシリアルポートを介してデータを入力でき、送信バッファにデータが存在している場合、モジュールは通常の送信を開始します。受信: モジュール内の受信機能が常時オンになり、データパケットを受信した後、TXDピンから出力されます。コマンド操作: 有効。 **WOR送信(mode 1)**:送信: WOR送信を開始します。プリアンブル送信を行い、WOR受信(mode 2)で待機しているモジュールをウェイクアップさせます。受信: 常時オン。コマンド操作: 有効。 **WOR受信(mode 2)**:送信: オフ。受信: WORサイクル時間の設定によって、大半の時間はDeepSleepした状態となり、周期的にオンとなりWOR送信プリアンブルを監視します。コマンド操作: 行えません。 **Configuration/DeepSleep (mode 3)**:送信・受信: オフ。設定: 設計者は設定レジスタにアクセスして、モジュールの機能・動作パラメータを設定できます。コマンド操作: 有効。 ### 5.4 補助出力の利用(AUX信号) AUXピン(Auxiliary Pin)は、本モジュールの動作状態を示す出力ピンです。 1. **動作状態の表示**:Highレベル=アイドル状態。Lowレベル=作業中(送信または受信中)。 2. **送信完了の通知**:データ送信が完了すると、AUXピンがLowレベルからHighレベルに変化します。 3. **受信バッファの状態**:受信バッファにデータがある場合、AUXピンはLowレベルになります。 4. **モジュールの初期化完了の通知**:電源投入時やConfig/Deep sleepモードからの復帰時、初期化が完了するとAUXピンがHighレベルになります。 **AUXピンの利用方法**:MCUの割り込み入力として接続します。モジュールがLoRaパケットを受信したら、その直後にAUXピンはLowレベルに遷移し、UARTのTXDピンから一定時間(**ver.1互換モードでは2~3ms、Strict Mode (v2.0厳格動作)ではレジスタ0x09での待機時間**)後に受信パケットの内容が出力されます。 ### 5.5 送受信バッファ(モジュール内バッファ)[ver.1 互換モード/デフォルト] - **MCUから本モジュールへのUART入力時の内部送信バッファに関して**:ver.1互換モードでは、MCUからのUART入力データをそのまま内部送信バッファに格納します。内部送信バッファは、後述するv2.0厳格動作への対応により、**408byte**のバッファサイズがあります。MCUからの入力された宛先情報とペイロード(最大200byte)が格納されます。 - **本モジュールがLoRa受信時の内部受信バッファに関して**:ver.1互換モードでは、LoRa受信したデータが内部受信バッファにそのまま格納されます。408byteのバッファサイズがあり、受信ペイロードとRSSIが格納されます。 ### 5.6 送受信バッファ(モジュール内バッファ)[Strict Mode(v2.0厳格動作)] 外部MCUと本モジュールの間でデータの受け渡しがされる際の本モジュールの内部処理の振る舞いを示します。 - **MCUから本モジュールへのUART入力時の内部送信バッファに関して**:Strict Mode(v2.0厳格動作)では、MCUからのUART入力データを内部送信バッファに格納する際、先頭にパケットサイズを付加することでパケットごとに区別できるようにしています。UART入力データを受け入れ時に、**CHECKSUMエラーやバッファあふれ発生時は、そのデータはすべて破棄され、レジスタ0xA1のbit 1、bit 0がそれぞれ1にセットされます**。内部送信バッファへのデータ格納に関して、ペイロードが200byteで宛先情報やCHECKSUMを含めたパケットサイズが最大となるときでも2パケット分の容量が確保できるように、408byteのバッファサイズがあります。1パケット分をすべて格納できなかった場合は、そのパケットは破棄されます。 - **本モジュールがLoRa受信時の内部受信バッファに関して**:Strict Mode(v2.0厳格動作)では、LoRa受信したデータを内部受信バッファに格納する際、レジスタ0x09で受信データ列へのパケットサイズ付与の指定フラグを有効にしたとき、先頭にパケットサイズを付加します。**格納時にバッファあふれ発生時は、そのデータはすべて破棄され、レジスタ0xA0のbit 0が1にセットされます**。408byteのバッファサイズがあります。 --- ## 6 オペレーションモード(マイコンからの操作方法を中心に解説) 本製品は、設定、送受信など動作モードによって、利用できる機能と振る舞いをモード切り替えによって選択して使用します。動作モードの決定は、外部から2つの信号線M0とM1ピンのHigh, Lowの2値信号レベルで設定します。M1, M0の各ピンは、モジュール内部においてプルアップに保持されており、外部から信号を加えない限りにおいては、M1=High, M0=Highの状態で、Config/DeepSleep(mode 3)となります。 ### 6.1 通常送受信モード(mode 0) < M1=Low, M0=Low > 通常の送受信を行う場合は、一般にこのモードを使用します。送信時の命令は、MCU(TXD)からシリアルポートを介して本製品(RXD)へデータを入力でき、モジュールは自動的にワイヤレス送信を開始します。受信データをMCUへ出力する前に、6.14節で後述するAUXピン動作により、MCUへ割り込みをかけることができます。 ### 6.2 WOR送信モード(mode 1) < M1=Low, M0=High > 8.6節で後述するWOR通信における、送信側として動作するためのモードになります。 ### 6.3 WOR受信モード(mode 2) < M1=High, M0=Low > 8.6節で後述するWOR通信における、受信側として動作するためのモードになります。データ受信のみ動作し、データ送信は行うことができません。 ### 6.4 Config/DeepSleepモード(mode 3) < M1=High, M0=High > 第9章で後述するレジスタに対して、コマンド送受信の方法により、パラメータセットを行うためのモードになります。最小の待機消費電力で動作するDeepSleep状態となります。 ### 6.5 ver.1互換モードオペレーション(デフォルト) UARTからの本モジュールの制御を行う通信バイト列について、ファームウェアver.2.0においては、簡易な使用方法と互換性を重視した**ver.1互換モード**と、より堅牢な実装を支援するための**Strict Mode (v2.0厳格動作)**を選択、切り替えて使用することができます。 本モジュールは、ファームウェアver.1.0、および、ver.1.2とのアプリケーションレベルのインタフェースの互換性を確保するため、**給電直後のデフォルトは、ver.1互換モードとして起動**します。 通常送受信モード(mode 0) / WOR送信モード(mode 1)において、データ送信、データ受信、コマンド送受信が可能ですが、レジスタ読み取り操作などはできません。 トランスペアレント(透過)送信モードにおいては、送信ペイロードにコマンド列に解釈されるバイト列が含まれる場合で、かつ、送信サブパケット長で指定されたペイロード区切り箇所の開始位置にコマンドの開始バイト列「0xC0, 0xC1, 0xC2, 0xC3」が現れた場合に限って、これと、これに続くパラメータ部がコマンドとして解釈されます。 **ver.1互換モードには、UART伝送バイト列の検証を行うためのCHECKSUM機能はありません。CHECKSUM機能を使用する場合は、Strict Mode (v2.0厳格動作)の利用が必要です。** ### 6.6 データ送信【ver.1互換モード/デフォルト】 データ送信および受信を行う際には送受信双方ともモジュールのLoRa変調の設定を合わせておく必要があります(0x02レジスタのAirDataRate設定)。0x03レジスタのペイロード長設定でセットした長さが、1つのパケットの最大ペイロードのサイズとなります。0x05レジスタの送信方法設定により、次の2つの送信モードで動作させることができます。 - **通常(Fixed-block)送信モード**:4.2節で説明した宛先デバイスを指定した通信を行う通常(Fixed-block)送信モードです。ペイロードデータの前に宛先デバイスアドレス(2byte)と宛先デバイスの待ち受け周波数チャンネル(1byte)の情報を付加して、宛先デバイスを指定する必要があります。 - **透過(Transparent)送信モード**:自身のデバイスアドレスおよび待ち受け周波数チャンネルと同じ設定をした、他のモジュールに向けてデータ送信を行うことができます。ペイロードデータだけを入力することでデータ送信できます。 ### 6.7 データ受信【ver.1互換モード/デフォルト】 受信時には、モジュールが無線データを受信した後、シリアルポート(TXD)を介してMCU(RXD)へ出力されます。 ### 6.8 コマンド送受信【ver.1互換モード/デフォルト】 レジスタ0x03のRSSI環境ノイズ出力を有効化したとき、通常送受信モード(mode 0) / WOR送信モード(mode 1)において、コマンドによって、現在の環境ノイズと前回のデータ受信時RSSIの応答を取得できます。現在の環境ノイズはアドレス0x00から、前回のデータ受信時のRSSIはアドレス0x01から読み出すことができます。 ### 6.9 Strict Mode (v2.0厳格動作)オペレーション 給電直後のデフォルトである、ver.1互換モードから、Strict Mode (v2.0厳格動作)への切り替えを行うことによって、MCUとモジュールとのUART通信バイト列に対して、より厳格な操作を提供できます。 **第9章のレジスタ一覧の中の、0x09レジスタのStrict Mode (v2.0厳格動作)切り替えフラグに関して、このbitが1になっているときだけ、この0x09レジスタの他の設定もセットされた内容に従って動作するようになります。** 通常送受信モード(mode 0) / WOR送信モード(mode1)において、データ送信、データ受信、コマンド送受信が可能であり、コマンドによるレジスタ読み取り操作など行うことができます。 トランスペアレント(透過)送信モードにおいては、コマンドの開始バイト列「0xFF, 0xFF, 0xC1」および「0xFF, 0xFF, 0xF0」が現れた場合に限って、これと、これに続くパラメータ部がコマンドとして解釈されます。 データ受信時に、MCUをウェイクアップさせるためのAUX立ち下がりからUART送信までの待機時間はレジスタ0x09で設定した待機時間となります。 ### 6.10 データ送信 【Strict Mode(v2.0厳格動作)】 データ送信および受信を行う際には双方ともモジュールのLoRa変調の設定を合わせておく必要があります。 - **通常(Fixed-block)送信モード**:4.2節で説明した宛先デバイスを指定した通信を行う通常(Fixed-block)送信モードです。ペイロードデータの前に宛先デバイスアドレス(2byte)と宛先デバイスの待ち受け周波数チャンネル(1byte)の情報を付加して、宛先デバイスを指定する必要があります。 - **透過(Transparent)送信モード**:自身のデバイスアドレスおよび待ち受け周波数チャンネルと同じ設定をした、他のモジュールに向けてデータ送信を行うことができます。 レジスタ0x09の送信データ列へのCHECKSUM付与要求フラグを有効にした場合については6.13節で後述しています。 ### 6.11 データ受信 【Strict Mode(v2.0厳格動作)】 受信時には、モジュールが無線データを受信した後、シリアルポート(TXD)を介してMCU(RXD)へ出力されます。Strict Mode (v2.0厳格動作)へ切り替えて、レジスタ0x09の受信パケットの宛先アドレスの出力設定をオンにしたとき、送信側が指定した宛先アドレスの情報が出力されます。 レジスタ0x09の受信データ列へのCHECKSUM付与指定フラグを有効にした場合については6.13節で後述しています。 ### 6.12 レジスタとコマンド送受信 【Strict Mode(v2.0厳格動作)】 Strict Mode (v2.0厳格動作)状態ではない、起動後のデフォルト状態は、v1.0ファームウェアとの互換性のため、10.1節で説明する、v1.0互換モードでのレジスタ読み出し/書き込みコマンドのみが使用可能です。 予めStrict Mode (v2.0厳格動作)へ切り替えておくことによって、ノーマル送受信モードとWOR送信モードにおいて、直前に送信したバイト列のCHECKSUM検査結果や環境ノイズ RSSI等の状態確認や、バッファあふれの発生フラグの確認のために状態レジスタ値を取得することができます。 ### 6.13 CHECKSUM 【Strict Mode(v2.0厳格動作)】 Strict Mode (v2.0厳格動作)へ切り替えて、レジスタ0x09の送信データ列へのCHECKSUM付与要求フラグおよび受信データ列へのCHECKSUM付与指定フラグを有効にした際に、CHECKSUMとしてバイト毎の排他的論理和(XOR)を計算した1バイト値が付加されます。 送信データ列へのCHECKSUM付与要求フラグを有効にした際、通常送信モードの場合は、「Target address」、「Target channel」、「Payload」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 例として通常送信モードで"hello"(0x68 0x65 0x6C 0x6C 0x6F)というバイト列を宛先アドレス: 0x0003, 宛先チャンネル: 0x04に向けて送信する場合、CHECKSUMは0x65と計算され、UART入力バイト列は次のようになります。 ``` 0x00 0x03 0x04 0x68 0x65 0x6C 0x6C 0x6F 0x65        ↑CHECKSUM ``` 受信データ列へのCHECKSUM付与指定フラグを有効にした際、「Packet size」や「Target address」、「RSSI」を有効にした場合はCHECKSUMの計算に含め、「Packet size」、「Target address」、「Payload」、「RSSI」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 例として「Packet size」や「RSSI」を有効にして"hello" (0x68 0x65 0x6C 0x6C 0x6F)というバイト列を受信した場合のCHECKSUMは0xC3と計算され、UART出力バイト列は次のようになります。 ``` 0x07 0x68 0x65 0x6C 0x6C 0x6F 0xA6 0xC3          ↑CHECKSUM ``` ### 6.14 AUXピン動作 本モジュールのAUXピン(出力)は、ワイヤレス送信予定の未送信データがあるかどうか、すべてのワイヤレスデータがUARTを介して送信されているかどうか、また、モジュールが通電直後の初期化、もしくは、モード切り替え中などのセルフチェックの過程にあるかどうかのインジケータとして使用できます。 受信された全ての無線データを、TXDからMCUへ送信完了したタイミングで、AUXはHighレベルになります。AUXがLowレベルに落ちてから、TXDから受信無線データをMCUへ送信し始めるまでの間に、**ver.1互換モードでは2~3ms、Strict Mode (v2.0厳格動作)ではレジスタ0x09での待機時間**の間、Lowレベルにした後TXDからMCUへデータを送信します。 MCUが本モジュールへ送信データを入力し、そのデータが内部送信バッファに格納され、内部送信バッファが空ではないときAUXがLowになります。 電源投入時のリセットおよびConfig/DeepSleepモード(mode 3)から他の動作モードへの移行時に、ハードウェアのセルフチェックが実行され、その動作はAUXのLow状態で表されます。 ### 6.15 エラーハンドリング Config/DeepSleepモード(mode 3)時のレジスタ読み出しコマンドおよびレジスタ書き込みコマンドの書式の間違い、もしくは、無効なレジスタを読み出した等へのエラーレスポンスとして、本モジュールからMCUへのUART出力バイト列としてエラーレスポンスを返答します。6.12節で説明したノーマル送受信モードとWOR送信モードにおける状態レジスタの取得コマンドは、取得レジスタの指定範囲が正しく、コマンドとして解された場合はレスポンスがありますが、コマンドとして解されない場合(単に宛先チャンネル部分が間違っている場合や取得レジスタの範囲指定が正しくない場合)にエラー応答はありません。 --- ## 7 基本的な使用方法 ### 7.1 設定コマンドと送信までの一連の流れ 本モジュールのレジスタへのパラメータ設定をするに当たり、Config/DeepSleepモードにするために、M1、M0ピンに接続しているMCUのGPIOピンを両方ともHighにします。 **Arduinoでの擬似コード** ``` // E220-900T22S(JP)へのピンアサイン #define LoRa_ModeSettingPin_M0 12 #define LoRa_ModeSettingPin_M1 13 pinMode(LoRa_ModeSettingPin_M0, OUTPUT); pinMode(LoRa_ModeSettingPin_M1, OUTPUT); digitalWrite(LoRa_ModeSettingPin_M0, 1); digitalWrite(LoRa_ModeSettingPin_M1, 1); ``` 10.1節のver.1互換モードでのレジスタ書き込みコマンドに基づき、UARTからコマンドバイト列を送信します。ここでは例として、22S(JP)モジュールに対して以下の設定を一括で書き込む場合を述べます。 ``` ・自デバイスアドレス=0 ・baud_rate=9600bps ・bw=125kHz ・sf=9 ・ペイロード長=200byte ・RSSI環境ノイズ=有効 ・送信出力=13dBm ・待ち受け周波数チャンネル=0 ・RSSIバイトの出力=有効 ・送信方法=通常送信モード ・WORサイクル=500ms ・暗号化キー=0 ``` このとき、送信バイト列は以下となります。 ``` ['0xc0', '0x00', '0x08', '0x00', '0x00', '0x70', '0x21', '0x00', '0xc0', '0x00', '0x00'] ``` コマンドのレスポンスバイト列としてレジスタ設定値が以下の通り返ってきます。 ``` ['0xc1', '0x00', '0x08', '0x00', '0x00', '0x70', '0x21', '0x00', '0xc0', '0x00', '0x00'] ``` 次に、Strict Mode (v2.0厳格動作)へのモード変更について述べます。Strict Mode (v2.0厳格動作)への切り替えフラグは0x09レジスタのbit 6にあるので、レジスタ書き込みコマンドによって、このbitを有効にします。0x09レジスタの他のbitのデフォルトは全て0なので、送信バイト列は以下となります。 ``` ['0xc0', '0x09', '0x01', '0x40'] ``` コマンドのレスポンスバイト列としてレジスタ設定値が以下の通り返ってきます。 ``` ['0xc1', '0x09', '0x01', '0x40'] ``` 以上により本モジュールのレジスタへのパラメータ設定ができたので、次はLoRa送受信について述べます。通常送受信モードにするために、M1、M0ピンに接続しているMCUのGPIOピンを両方ともLowにします。 レジスタ設定にて送信方法として通常送信モードを指定したので、ペイロードデータの前に宛先デバイスアドレス(2byte)と宛先デバイスの待ち受け周波数チャンネル(1byte)の情報を付加して、宛先デバイスを指定する必要があります。ここでは例として、以下の宛先とペイロードデータを送信する場合を考えます。 ``` ・宛先デバイスアドレス=10 ・宛先デバイスの待ち受け周波数チャンネル=5 ・ペイロードデータ= ['0x68', '0x65', '0x6c', '0x6c', '0x6f'] ("hello") ``` このとき、送信バイト列は以下となります ``` ['0x00', '0x0A', '0x05', '0x68', '0x65', '0x6C', '0x6C', '0x6F'] ``` また、受信側ではレジスタ設定にてRSSIバイトの出力を有効にしているため、受信モジュールから出力されるバイト列として、ペイロードデータとRSSIバイトが含まれます。上記の送信データを受信して、RSSIバイトを含めた受信バイト列は以下のようになります。RSSIバイトのdBm換算式(dBm = RSSIバイト-256)から、RSSIバイトの0xA0は160-256=-96dBmと計算されます。 ``` ['0x68', '0x65', '0x6C', '0x6C', '0x6F', '0xA0'] ``` Strict Mode (v2.0厳格動作)で有効にできる機能として、UART入出力バイト列へのCHECKSUM付与機能および、UART出力バイト列へのパケットサイズ付与機能があります。0x09レジスタを使用して、以下の設定を切り替えることができます: 1. MCUから本モジュールへのUART入力バイト列へのCHECKSUM付与の要/不要 2. 本モジュールからMCUへのUART出力バイト列へのCHECKSUM付与の有効/無効 3. 本モジュールからMCUへのUART出力バイト列の先頭にパケットサイズバイト付与の有効/無効 ここでは、一例として上記の1. MCUから本モジュールへのUART入力バイト列へのCHECKSUM付与機能を有効にした場合のCHECKSUM計算およびコード例を示します。6.13節の通り、CHECKSUMはバイト毎の排他的論理和(XOR)を計算した1バイト値が付加されます。宛先およびペイロードデータについては前述のものと同じとしたとき、CHECKSUMの計算は次の通りです。通常送信モードの場合は、「宛先デバイスアドレス」、「宛先デバイスの待ち受け周波数チャンネル」をCHECKSUMの計算に含め、バイトごとにXORを計算してCHECKSUMは0x6Dと計算され、送信バイト列は次のようになります。 ``` ['0x00', '0x0A', '0x05', '0x68', '0x65', '0x6C', '0x6C', '0x6F', '0x6D'] ``` Arduinoでの擬似コードとして、XORを計算し送信バイト列へ付加するコードは以下の通りです。 ```cpp // 送信バイト列 std::vector byteVector = {0x00, 0x0A, 0x05, 0x68, 0x65, 0x6C, 0x6C, 0x6F}; // XOR計算の結果を格納する変数 byte xorResult = 0; // 送信バイト列の各要素に対してXOR演算を実行 for (byte b : byteVector) { xorResult ^= b; } // XOR結果を送信バイト列の最後に追加 byteVector.push_back(xorResult); ``` 8.4節で後述するキャリアセンス動作について、送信前のキャリアセンス最大待機時間を設定するコマンド操作例を示します。キャリアセンスタイムアウト設定の0x0Aレジスタへパラメータ設定するに当たり、Config/DeepSleepモードに移行してください。送信前のキャリアセンス最大待機時間として100msを設定する場合、以下となります。 ``` ['0xC0', '0x0A', '0x01', '0x60'] ``` コマンドのレスポンスバイト列としてレジスタ設定値が以下の通り返ってきます。 ``` ['0xC1', '0x0A', '0x01', '0x60'] ``` 通常送受信モードにて、待ち受け周波数チャンネルの環境ノイズ計測について確認するコマンド操作例を示します。0xA3レジスタに対して読み出しコマンド発行時に環境ノイズをRSSI値として取得できます。10.1節のレジスタ読み出しコマンド(v2.0厳格動作)に基づき、UARTからコマンドバイト列を送信します。 ``` ['0xFF', '0xFF', '0xC1', '0xA3', '0x01'] ``` コマンドのレスポンスバイト列として以下の通り返ってきます。この例では、環境ノイズRSSIを-110dBmとして示しています。 ``` ['0xFF', '0xFF', '0xC1', '0xA3', '0x01', '0x92'] ``` --- ## 8 無線通信(ハードウェア・無線技術を中心に解説) ### 8.1 LoRa変調パラメータ LoRaスペクトラム拡散方式で変調する際に、そのパラメータとしてBW(Bandwidth:変調帯域幅)とSF(Spreading Factor:拡散係数)があります。BWは、信号が占める周波数の幅を指します。本モジュールでは帯域幅として、125 kHz、250 kHz、500 kHzが使用できます。BWを狭くするほど、データレートが低くなり、通信速度が低下しますが、受信感度が向上します。SF値は、LoRaスペクトラム拡散変調におけるチャープ信号の持続時間を決定するパラメータ値で、本モジュールではSF値:5からSF値:11の範囲で設定できます。 ### 8.2 AirTimeとAirBitRate LoRaパケットのフレーム構造は、プリアンブル部、ヘッダー部、ペイロード部(本モジュールでのユーザペイロードの最大200バイトを含む)、ペイロードCRC部で構成されます。本モジュールでは、より汎用的で信頼性の高い通信を実現するため、明示的ヘッダーモードを採用しています。 LoRa電波送信時間ToA(Time on Air)は次式で計算されます。ここで、ToA:送信時間(単位はms)、SF:拡散率、BW:帯域幅、N_symbol:シンボル数です。 ペイロードサイズ200byteのときの電波送信時間についてSFとBWの組み合わせで計算した結果が表 4になります。 **表 4 SF値(拡散率)と、BW(帯域幅)による送信所要時間(ペイロード200byteの最大時、単位:ms)** | BW(帯域幅) [kHz] | SF5 | SF6 | SF7 | SF8 | SF9 | SF10 | SF11 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | 125 | - | 196.928 | 299.136 | 488.704 | 813.568 | 1,381.376 | - | | 250 | - | 99.744 | 152.128 | 249.472 | 417.024 | 711.168 | 1,238.016 | | 500 | - | 50.512 | 77.344 | 127.296 | 213.632 | 365.824 | 639.488 | (注:500kHz行のSF11は1,115.136msの値が別途原表に記載されています。) **表 5 SF値(拡散率)と、BW(帯域幅)によるLoRa変調ビットレート(単位:bps)** | BW(帯域幅) [kHz] | SF5 | SF6 | SF7 | SF8 | SF9 | SF10 | SF11 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | 125 | 15,625 | 9,375 | 5,469 | 3,125 | 1,758 | - | - | | 250 | 31,250 | 18,750 | 10,938 | 6,250 | 3,516 | 1,953 | - | | 500 | 62,500 | 37,500 | 21,875 | 12,500 | 7,031 | 3,906 | 2,148 | ### 8.3 受信感度および送信電力と通信距離 受信感度Sは、BW(周波数チャンネルの変調帯域幅、Hz)、NF(受信機の雑音指数、dB。LoRaモデム(LLCC68)ではNF=6dB)、SNR(SN比、dB)から計算されます。 **表 6 SFに対するSNRの限界値** | SF: Spreading Factor | SNR(dB) | |---|---| | 5 | -2.5 | | 6 | -5.0 | | 7 | -7.5 | | 8 | -10.0 | | 9 | -12.5 | | 10 | -15.0 | | 11 | -17.5 | **表 7 BW、SF値の設定と受信感度の関係** | パラメータ | 受信感度 | |---|---| | BW:125kHz SF:9 | -129.53 dBm | | BW:250kHz SF:10 | -129.02 dBm | | BW:500kHz SF:11 | -128.51 dBm | ### 8.4 キャリアセンス動作 本モジュールは電波法の規則に則り、送信前に短時間のキャリアセンスを行います。電波送信を開始する前に送信周波数チャンネルの環境ノイズ強度が-80dBmを下回る状態が5ms継続した状態であれば、電波送信を開始するようになっています。**Strict Mode(v2.0厳格動作)を有効にした場合、送信前のキャリアセンスにおいて環境ノイズ強度が-80dBm以上の状態が続く場合に、どれくらい送信待機するかについて、第9章のレジスタ0x0Aにて最大待機タイムアウト時間を設定することができます。タイムアウトした場合は送信を中止し、送信対象の送信パケットを破棄し、状態レジスタ0xA1のbit 2に1がセットされます。**(ver.2.0の新機能) ### 8.5 暗号通信 レジスタ0x06と0x07にて設定した、16ビットを通信暗号キーとして設定することができ、本モジュール(22S、22L)によるワイヤレスデータの傍受を回避するための暗号化に使用されます。 ### 8.6 WOR通信 本モジュールのWOR機能は、受信電力の大幅な削減を目的として実装されています。WOR受信においては、8mAの消費電流を費やす僅かな時間の受信アンプ動作と、5uAの待機電流による長い待機動作の組み合わせ動作を繰り返すことで、平均消費電流を大きく削減します。 WOR送信時、プリアンブルが伝搬空間帯域を占有することになるため多量のWOR送信は電波空間の利用効率が下がります。920MHz電波法規定により、送信時間が400ms制限の規定があるアッパー周波数チャンネル923.5 MHz~928.0MHzの範囲では、プリアンブル送信にかかる時間が制限を超えてしまうため、WORモードを使用することはできません。 ### 8.7 環境ノイズモニタリング レジスタ0x03のbit5を1に設定することで、環境ノイズモニタリング機能が有効になり、モジュールの待受周波数チャンネルの環境ノイズ強度(dBm)をコマンドにより取得することができます。 --- ## 9 コンフィグレーション 本モジュールの挙動は、すべて設定レジスタを操作することで行います。 ### 9.1 設定レジスタ 設定レジスタは1バイト単位でアクセスすることが可能で、各バイトには、レジスタアドレス(address)が付与されており、それを指定して内容を書き換えます。レジスタのバイト毎に、Read/Write、もしくは、ReadもしくはWriteのいずれかが可能であり、また、揮発(volatile)、不揮発(non-volatile)の属性を持ちます。 **表 8 E220-900T22S/22L(JP) 共通 設定レジスタマップ 0x00, 0x01, 0x02** | Address | Read/Write | 詳細 | 注釈 | |---|---|---|---| | 00H: ADDH | Read/Write, non-volatile | デバイスアドレス上位バイト (default 0) | デバイスアドレスは符号なし16bit値です。 | | 01H: ADDL | Read/Write, non-volatile | デバイスアドレス下位バイト (default 0) | | | 02H: REG0 | Read/Write, non-volatile | bit7-5: UART Serial Port Rate(bps)。bit4-0: Air Data Rate | Config/DeepSleepモード(mode 3)においては、この設定に依らず常に9600bpsとなります。 | **REG0 (0x02) UART Serial Port Rate(bit 7,6,5)** | bit7 | bit6 | bit5 | 設定値 | |---|---|---|---| | 0 | 0 | 0 | 1,200 bps | | 0 | 0 | 1 | 2,400 bps | | 0 | 1 | 0 | 4,800 bps | | 0 | 1 | 1 | 9,600 bps (default) | | 1 | 0 | 0 | 19,200 bps | | 1 | 0 | 1 | 38,400 bps | | 1 | 1 | 0 | 57,600 bps | | 1 | 1 | 1 | 115,200 bps | **REG0 (0x02) Air Data Rate(bit 4,3,2,1,0)** | bit4 | bit3 | bit2 | bit1 | bit0 | Air Data Rate(bps) | SF | BW(kHz) | |---|---|---|---|---|---|---|---| | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 15,625 | 5 | 125 | | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 9,375 | 6 | 125 | | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5,469 | 7 | 125 | | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 3,125 | 8 | 125 | | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1,758 (default) | 9 | 125 | | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 31,250 | 5 | 250 | | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 18,750 | 6 | 250 | | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 10,938 | 7 | 250 | | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 6,250 | 8 | 250 | | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3,516 | 9 | 250 | | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | 1,953 | 10 | 250 | | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 62,500 | 5 | 500 | | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 37,500 | 6 | 500 | | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 21,875 | 7 | 500 | | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 12,500 | 8 | 500 | | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 7,031 | 9 | 500 | | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 3,906 | 10 | 500 | | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2,148 | 11 | 500 | **表 9 E220-900T22S 設定レジスタマップ 0x03** | Address | Read/Write | 詳細 | 注釈 | |---|---|---|---| | 03H: REG1 | Read/Write, non-volatile | bit7-6: ペイロード長 | 厳格に1つのパケットの最大ペイロード(ユーザが任意のバイト列を載せられる領域の)サイズと定義 | - bit7-6 ペイロード長:00=200byte(default)、01=128byte、10=64byte、11=32byte - bit5 RSSI環境ノイズの有効化:0=無効(default)、1=有効。有効にすると通常送受信モード(mode 0)またはWOR送信モード(mode 1)にて、いつでもコマンドで現在の環境ノイズと前回のデータ受信時RSSIの応答を取得できます。 - bit4 Reserved **bit3-0 送信出力(E220-900T22S)** | bit3 | bit2 | bit1 | bit0 | 送信出力 | |---|---|---|---|---| | 0 | 0 | 0 | 0 | Not available [ver.1.0 compatible] | | 0 | 0 | 0 | 1 | 13dBm (default) [ver.1.0 compatible] | | 0 | 0 | 1 | 0 | 7dBm [ver.1.0 compatible] | | 0 | 0 | 1 | 1 | 0dBm [ver.1.0 compatible] | | 0 | 1 | 0 | 0 | 1dBm | | 0 | 1 | 0 | 1 | 2dBm | | 0 | 1 | 1 | 0 | 3dBm | | 0 | 1 | 1 | 1 | 4dBm | | 1 | 0 | 0 | 0 | 5dBm | | 1 | 0 | 0 | 1 | 6dBm | | 1 | 0 | 1 | 0 | 7dBm | | 1 | 0 | 1 | 1 | 8dBm | | 1 | 1 | 0 | 0 | 9dBm | | 1 | 1 | 0 | 1 | 10dBm | | 1 | 1 | 1 | 0 | 11dBm | | 1 | 1 | 1 | 1 | 12dBm | **表 10 E220-900T22L(JP) 設定レジスタマップ 0x03** 上位ビット(bit7-4)はE220-900T22Sと同一構成(ペイロード長、RSSI環境ノイズ有効化、Reserved)です。bit3-0の送信出力は、レジスタ0x05のbit5の設定によって「送信出力 Table A」または「送信出力 Table B」のいずれかを参照します。 **bit3-0 送信出力(E220-900T22L、Table A / Table B)** | bit3 | bit2 | bit1 | bit0 | 送信出力 Table A | 送信出力 Table B | |---|---|---|---|---|---| | 0 | 0 | 0 | 0 | Not available | 15dBm | | 0 | 0 | 0 | 1 | 13dBm (default) | 14dBm | | 0 | 0 | 1 | 0 | 7dBm | 13dBm | | 0 | 0 | 1 | 1 | 0dBm | 12dBm | | 0 | 1 | 0 | 0 | 20dBm | 11dBm | | 0 | 1 | 0 | 1 | 17dBm | 10dBm | | 0 | 1 | 1 | 0 | 10dBm | 9dBm | | 0 | 1 | 1 | 1 | 10dBm | 8dBm | | 1 | 0 | 0 | 0 | 10dBm | 7dBm | | 1 | 0 | 0 | 1 | 22dBm | 6dBm | | 1 | 0 | 1 | 0 | 21dBm | 5dBm | | 1 | 0 | 1 | 1 | 20dBm | 4dBm | | 1 | 1 | 0 | 0 | 19dBm | 3dBm | | 1 | 1 | 0 | 1 | 18dBm | 2dBm | | 1 | 1 | 1 | 0 | 17dBm | 1dBm | | 1 | 1 | 1 | 1 | 16dBm | 0dBm | ※どちらのテーブルを参照するかはレジスタ0x05のbit5の設定によります。 **表 11 E220-900T22S/22L(JP) 設定レジスタマップ 0x04, 0x05** | Address | Read/Write | 詳細 | |---|---|---| | 04H: REG2 | Read/Write, non-volatile | [周波数チャンネルの指定(日本版)] BW125kHzでは920.6~928.0MHz (200kHz間隔38波 CH:0~37)、BW250kHzでは920.7~927.9MHz (200kHz間隔37波 CH:0~36)、BW500kHzでは920.8~926.8MHz (200kHz間隔31波 CH:0~30)。[周波数チャンネルの指定(海外版)] 850.125~930.125MHz (1MHz間隔81波 CH:0~80) | **05H: REG3** (Read/Write, non-volatile) - bit7 RSSIバイトの有効化:0=無効(default)、1=有効。有効時、受信データを出力した後、続いてRSSIバイトを出力します。RSSIバイトのdBm換算式:dBm = RSSIバイト-256 - bit6 送信方法:0=トランスペアレント送信モード、1=通常送信モード(default)。**ver.1.xからdefault値が変更されています。** - bit5 送信出力テーブル選択(22Lのみ):0=送信出力 Table A (default)、1=送信出力 Table B。22Lを使用する場合のみ使用する送信出力テーブルを選択します。 - bit4, bit3 Reserved(0で固定のこと) - bit2-0 WORサイクル:000=500ms、001=1,000ms、010=1,500ms、011=2,000ms(default)、100=2,500ms、101=3,000ms **表 12 E220-900T22S/22L(JP) 設定レジスタマップ 0x06, 0x07, 0x08** | Address | Read/Write | 詳細 | 注釈 | |---|---|---|---| | 06H: CRYPT_H | Write, non-volatile | Key High Byte / 上位バイト(default 00H) | | | 07H: CRYPT_L | Write, non-volatile | Key Low Byte / 下位バイト(default 00H) | | | 08H: VERSION | Read, non-volatile | バージョン番号 v2.0 (22S(JP):20H, 22L(JP):28H) | 上位4bitでメジャーバージョン、下位4bitでマイナーバージョンを表します。22Lハイパワーファームウェアは、下位4bitの先頭bitが1になり区別されます。 | **表 13 E220-900T22S/22L(JP) 設定レジスタマップ 0x09** **09H: EXT REG** (Read/Write, non-volatile) ※ver.2.0で新規追加された拡張レジスタ - bit7 低電圧動作の有効/無効切り替えフラグ:0=Enable(default)、1=Disable。low voltage protection thresholdを決めます。Enableの場合2.0Vとなり、Disableの場合は2.9Vとなります。 - bit6 Strict Mode (v2.0厳格動作)切り替えフラグ:0=Disable(default)、1=Enable。Enableの場合、ver.1の互換性を切り捨て厳密なコマンド動作やv2.0の機能を有効とし、ver.1互換コマンド操作はできなくなります。 - bit5 受信パケットの宛先アドレスの出力:0=Disable(default)、1=Enable。Enableの場合、受信時の出力形式に従って宛先アドレスが出力されます。 - bit4 送信データ列へのCHECKSUM付与要求フラグ(MCUから本モジュールへのUART入力バイト列へのCHECKSUM付与の要/不要の切り替えフラグ):0=Disable/No Checksum(default)、1=Required。Requiredの場合、モジュールへUART入力する際に、CSバイトを付加する必要があります。 - bit3 受信データ列へのCHECKSUM付与指定フラグ(本モジュールからMCUへのUART出力バイト列へのCHECKSUM付与の有効/無効切り替えフラグ):0=Disable(default)、1=Enable。Enableの場合、モジュールからUART出力される際にCSバイトが含まれます。 - bit2 受信データ列へのパケットサイズ付与の指定フラグ(本モジュールからMCUへのUART出力バイト列の先頭にパケットサイズバイト付与の有効/無効切り替えフラグ):0=Disable(default)、1=Enable。Enableの場合、モジュールからUART出力される際に先頭にデータサイズバイトが付加されます。 - bit1-0 受信動作のAUX Lowレベル待機時間:MCUをウェイクアップさせるためのAUX立ち下がりからUART送信までの待機時間を表します。 | bit1 | bit0 | 待機時間 | |---|---|---| | 0 | 0 | 2~3 ms (default) | | 0 | 1 | 512 ms | | 1 | 0 | 1024 ms | | 1 | 1 | 0 ms (No wait) | **表 14 E220-900T22S/22L(JP) 設定レジスタマップ 0x0A** | Address | Read/Write | 詳細 | 注釈 | |---|---|---|---| | 0AH: Carrier Sense TIMEOUT REG | Read/Write, non-volatile | Carrier Sense TIMEOUT (ms) | 0: NO TIMEOUT 1~254: NUM + 4 ms 255: 5000 ms ※default: 0 (NO TIMEOUT)。送信前のキャリアセンス最大待機時間を設定します。タイムアウトした場合は送信を中止し、送信対象の送信キューパケットを破棄し、0xA1レジスタのbit 2に1をセットします。 | ### 9.2 状態レジスタ 状態レジスタは、Readのみが可能なレジスタです。これらのレジスタはモジュールや環境の状態値の保持に割り当てられたもので、各状態値などを読み取ることが可能です。**すべてver.2.0で新規追加されたレジスタ群です。** **表 15 E220-900T22S/22L(JP) 状態レジスタマップ 0xA0** **A0H: RECV STATE REG** (Read, volatile) - bit7-1 Reserved - bit0 受信バッファあふれによる受信データ破棄の発生:0=Normal、1=Receive Buffer Exceeded。LoRa受信データを受信バッファに格納する際に、受信バッファからあふれるため受信データが破棄された場合は、このbitが1になります。 **表 16 E220-900T22S/22L(JP) 状態レジスタマップ 0xA1** **A1H: SEND STATE REG** (Read, volatile) - bit7-3 Reserved - bit2 キャリアセンスのタイムアウトによる送信中止の発生:0=Normal、1=Timeout - bit1 送信バッファあふれによる送信データ破棄の発生:0=Normal、1=Transmit Buffer Exceeded。MCUから送信データをUART入力した際に、送信バッファからあふれるため送信データが破棄された場合は、このbitが1になります。 - bit0 直前に送信したバイト列のCHECKSUM検査結果:0=Valid、1=CHECKSUM Error **表 17 E220-900T22S/22L(JP) 状態レジスタマップ 0xA2, 0xA3, 0xA4** | Address | Read/Write | 詳細 | 注釈 | |---|---|---|---| | A2H: COLLISION REG | Read, Volatile | キャリアセンスの検知で回避が行われた回数 (1バイト) | キャリアセンスの検知により送信を延期した回数を計数するカウンタ。前回との差を計算することで衝突回避の発生回数を得ることができます。 | | A3H: NOISE RSSI | Read, Volatile | 現在の環境ノイズ RSSI (1バイト) | Readコマンド発行時に環境ノイズをRSSI値として取得できます。(v1.0互換動作では、専用コマンドで取得) | | A4H: LAST RSSI | Read, Volatile | 直前に受信したパケットのRSSI (1バイト) | | ### 9.3 個体番号レジスタ 個体番号レジスタは1バイト単位でアクセスすることが可能で、各バイトには、レジスタアドレス(address)が付与されており、それを指定して内容を書き換えます。レジスタのバイト毎にRead/Writeが可能であり不揮発(non-volatile)の属性を持ちます。設計者は任意で個体番号記録用のレジスタとして利用することができます。**ver.2.0で新規追加された領域です。** **表 18 E220-900T22S/22L(JP) 個体番号レジスタマップ 0xE0-0xEF** | Address | Read/Write | 説明 | |---|---|---| | E0H: ID num 0 | Read/Write, non-volatile | 最下位バイト | | E1H: ID num 1 | Read/Write, non-volatile | | | E2H: ID num 2 | Read/Write, non-volatile | | | E3H: ID num 3 | Read/Write, non-volatile | | | E4H: ID num 4 | Read/Write, non-volatile | | | E5H: ID num 5 | Read/Write, non-volatile | | | E6H: ID num 6 | Read/Write, non-volatile | | | E7H: ID num 7 | Read/Write, non-volatile | | | E8H: ID num 8 | Read/Write, non-volatile | | | E9H: ID num 9 | Read/Write, non-volatile | | | EAH: ID num 10 | Read/Write, non-volatile | | | EBH: ID num 11 | Read/Write, non-volatile | | | ECH: ID num 12 | Read/Write, non-volatile | | | EDH: ID num 13 | Read/Write, non-volatile | | | EEH: ID num 14 | Read/Write, non-volatile | | | EFH: ID num 15 | Read/Write, non-volatile | 最上位バイト | 個体番号記録用レジスタとして16 byte用意されています。8バイトのIEEE EUI64アドレス等を格納する用途にも対応できます。 ### 9.4 周波数チャンネルと帯域幅一覧 - 周波数チャンネルが920.6MHz~923.4MHzの範囲(BW:125kHzでCH:0-14、BW:250kHzでCH:0-13、BW:500kHzでCH:0-12を選択した場合):1回の送信ごとの送信休止時間が50msとなるよう制御されます。 - 周波数チャンネルが923.5MHz~928.0MHzの範囲(BW:125kHzでCH:15-37、BW:250kHzでCH:14-36、BW:500kHzでCH:13-30を選択した場合): - 送信時間が400ms制限の規定があるため、レジスタでの設定値によらずサブパケット長が32byteに変更されます。また、プリアンブル送信にかかる時間が制限を超えてしまうため、WORモードは利用しないでください。 - 1時間あたりの送信時間総和が360秒以下の規定があるため、送信休止時間を送信時間の10倍となるように制御されます。 **表 19 BW125kHzの場合の周波数チャンネル一覧** | CH番号 | 帯域幅[kHz] | 中心周波数[MHz] | 技適認証対応 22S | 技適認証対応 22L | |---|---|---|---|---| | 0 | 125 | 920.6 | ✓ | ✓ | | 1 | 125 | 920.8 | ✓ | ✓ | | 2 | 125 | 921.0 | ✓ | ✓ | | 3 | 125 | 921.2 | ✓ | ✓ | | 4 | 125 | 921.4 | ✓ | ✓ | | 5 | 125 | 921.6 | ✓ | ✓ | | 6 | 125 | 921.8 | ✓ | ✓ | | 7 | 125 | 922.0 | ✓ | ✓ | | 8 | 125 | 922.2 | ✓ | ✓ | | 9 | 125 | 922.4 | ✓ | ✓ | | 10 | 125 | 922.6 | ✓ | ✓ | | 11 | 125 | 922.8 | ✓ | ✓ | | 12 | 125 | 923.0 | ✓ | ✓ | | 13 | 125 | 923.2 | ✓ | ✓ | | 14 | 125 | 923.4 | ✓ | ✓ | | 15 | 125 | 923.6 | ✓ | Receive Only | | 16 | 125 | 923.8 | ✓ | Receive Only | | 17 | 125 | 924.0 | ✓ | Receive Only | | 18 | 125 | 924.2 | ✓ | Receive Only | | 19 | 125 | 924.4 | ✓ | Receive Only | | 20 | 125 | 924.6 | ✓ | Receive Only | | 21 | 125 | 924.8 | ✓ | Receive Only | | 22 | 125 | 925.0 | ✓ | Receive Only | | 23 | 125 | 925.2 | ✓ | Receive Only | | 24 | 125 | 925.4 | ✓ | Receive Only | | 25 | 125 | 925.6 | ✓ | Receive Only | | 26 | 125 | 925.8 | ✓ | Receive Only | | 27 | 125 | 926.0 | ✓ | Receive Only | | 28 | 125 | 926.2 | ✓ | Receive Only | | 29 | 125 | 926.4 | ✓ | Receive Only | | 30 | 125 | 926.6 | ✓ | Receive Only | | 31 | 125 | 926.8 | ✓ | Receive Only | | 32 | 125 | 927.0 | ✓ | Receive Only | | 33 | 125 | 927.2 | ✓ | Receive Only | | 34 | 125 | 927.4 | ✓ | Receive Only | | 35 | 125 | 927.6 | ✓ | Receive Only | | 36 | 125 | 927.8 | ✓ | Receive Only | | 37 | 125 | 928.0 | ✓ | Receive Only | **表 20 BW250kHzの場合の周波数チャンネル一覧** | CH番号 | 帯域幅[kHz] | 中心周波数[MHz] | 技適認証対応 22S | 技適認証対応 22L | |---|---|---|---|---| | 0 | 250 | 920.7 | ✓ | ✓ | | 1 | 250 | 920.9 | ✓ | ✓ | | 2 | 250 | 921.1 | ✓ | ✓ | | 3 | 250 | 921.3 | ✓ | ✓ | | 4 | 250 | 921.5 | ✓ | ✓ | | 5 | 250 | 921.7 | ✓ | ✓ | | 6 | 250 | 921.9 | ✓ | ✓ | | 7 | 250 | 922.1 | ✓ | ✓ | | 8 | 250 | 922.3 | ✓ | ✓ | | 9 | 250 | 922.5 | ✓ | ✓ | | 10 | 250 | 922.7 | ✓ | ✓ | | 11 | 250 | 922.9 | ✓ | ✓ | | 12 | 250 | 923.1 | ✓ | ✓ | | 13 | 250 | 923.3 | ✓ | ✓ | | 14 | 250 | 923.5 | ✓ | Receive Only | | 15 | 250 | 923.7 | ✓ | Receive Only | | 16 | 250 | 923.9 | ✓ | Receive Only | | 17 | 250 | 924.1 | ✓ | Receive Only | | 18 | 250 | 924.3 | ✓ | Receive Only | | 19 | 250 | 924.5 | ✓ | Receive Only | | 20 | 250 | 924.7 | ✓ | Receive Only | | 21 | 250 | 924.9 | ✓ | Receive Only | | 22 | 250 | 925.1 | ✓ | Receive Only | | 23 | 250 | 925.3 | ✓ | Receive Only | | 24 | 250 | 925.5 | ✓ | Receive Only | | 25 | 250 | 925.7 | ✓ | Receive Only | | 26 | 250 | 925.9 | ✓ | Receive Only | | 27 | 250 | 926.1 | ✓ | Receive Only | | 28 | 250 | 926.3 | ✓ | Receive Only | | 29 | 250 | 926.5 | ✓ | Receive Only | | 30 | 250 | 926.7 | ✓ | Receive Only | | 31 | 250 | 926.9 | ✓ | Receive Only | | 32 | 250 | 927.1 | ✓ | Receive Only | | 33 | 250 | 927.3 | ✓ | Receive Only | | 34 | 250 | 927.5 | ✓ | Receive Only | | 35 | 250 | 927.7 | ✓ | Receive Only | | 36 | 250 | 927.9 | ✓ | Receive Only | ※帯域幅が250kHzのため、両サイドの1CHと帯域を共有しています。 **表 21 BW500kHzの場合の周波数チャンネル一覧** | CH番号 | 帯域幅[kHz] | 中心周波数[MHz] | 技適認証対応 22S | 技適認証対応 22L | |---|---|---|---|---| | 0 | 500 | 920.8 | ✓ | ✓ | | 1 | 500 | 921.0 | ✓ | ✓ | | 2 | 500 | 921.2 | ✓ | ✓ | | 3 | 500 | 921.4 | ✓ | ✓ | | 4 | 500 | 921.6 | ✓ | ✓ | | 5 | 500 | 921.8 | ✓ | ✓ | | 6 | 500 | 922.0 | ✓ | ✓ | | 7 | 500 | 922.2 | ✓ | ✓ | | 8 | 500 | 922.4 | ✓ | ✓ | | 9 | 500 | 922.6 | ✓ | ✓ | | 10 | 500 | 922.8 | ✓ | ✓ | | 11 | 500 | 923.0 | ✓ | ✓ | | 12 | 500 | 923.2 | ✓ | ✓ | | 13 | 500 | 923.4 | ✓ | Receive Only | | 14 | 500 | 923.6 | ✓ | Receive Only | | 15 | 500 | 923.8 | ✓ | Receive Only | | 16 | 500 | 924.0 | ✓ | Receive Only | | 17 | 500 | 924.2 | ✓ | Receive Only | | 18 | 500 | 924.4 | ✓ | Receive Only | | 19 | 500 | 924.6 | ✓ | Receive Only | | 20 | 500 | 924.8 | ✓ | Receive Only | | 21 | 500 | 925.0 | ✓ | Receive Only | | 22 | 500 | 925.2 | ✓ | Receive Only | | 23 | 500 | 925.4 | ✓ | Receive Only | | 24 | 500 | 925.6 | ✓ | Receive Only | | 25 | 500 | 925.8 | ✓ | Receive Only | | 26 | 500 | 926.0 | ✓ | Receive Only | | 27 | 500 | 926.2 | ✓ | Receive Only | | 28 | 500 | 926.4 | ✓ | Receive Only | | 29 | 500 | 926.6 | ✓ | Receive Only | | 30 | 500 | 926.8 | ✓ | Receive Only | | 31 | 500 | 927.0 | | | | 32 | 500 | 927.2 | | | | 33 | 500 | 927.4 | | | | 34 | 500 | 927.6 | | | | 35 | 500 | 927.8 | | | ※帯域幅が500kHzのため、両サイドの2CHと帯域を共有しています。本モジュールのスプリアス特性により、帯域幅500kHzの場合は設定できる周波数チャンネルは926.8MHzまでとなります。 --- ## 10 コマンドフォーマット Config/DeepSleepモードにて、本セクションで説明するコマンドにより、モジュールのレジスタ設定値の読み出しおよび書き込みを行うことができます。また、Config/DeepSleepモード以外においてもレジスタの設定値やレジスタのフラグ状態を取得することができ、レジスタ0x09のStrict Mode (v2.0厳格動作)切り替えフラグを有効にすることで、通常送受信モードおよびWOR送信モードにて、後述のレジスタ読み出しコマンドおよびフラグリセットコマンドを使用することができます。 ### 10.1 コマンド一覧 **Config/DeepSleepモード(mode 3)時 — レジスタ読み出し/書き込みコマンド** Config/DeepSleepモード(mode 3)において、ver.1互換モードおよびStrict Mode (v2.0厳格動作)の両方とも表 22のコマンドでレジスタの設定値を読み出しおよび、表 23のコマンドで書き込みを行うことができます。また、Strict Mode (v2.0厳格動作)でチェックサムやパケットサイズを有効にしたときは、その設定に従います。 **表 22 レジスタ読み出しコマンド** | | command | Starting address | length | parameter | |---|---|---|---|---| | TXD | 0xC1 | <レジスタ番号> | <読み出し数> | | | RXD | 0xC1 | <レジスタ番号> | <読み出し数> | <レジスタ値> | **表 23 レジスタ書き込みコマンド** | | command | Starting address | length | parameter | |---|---|---|---|---| | TXD | 0xC0 | <レジスタ番号> | <書き込み数> | <レジスタ値> | | RXD | 0xC1 | <レジスタ番号> | <読み出し数> | <レジスタ値> | **通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)時 — Strict Mode (v2.0厳格動作)でのレジスタ読み出しコマンド** Strict Mode (v2.0厳格動作)では、通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)において、表 24のコマンドで9.2節のレジスタ0xA0~0xA4の状態レジスタ値の読み出しを行うことができます。レジスタから連続読み出しするには、読み出し開始レジスタと読み出し数を指定します。 **表 24 レジスタ読み出しコマンド(Strict Mode (v2.0厳格動作)でのみ使用可)** | | command | Starting address | length | parameter | |---|---|---|---|---| | TXD | 0xFF,0xFF,0xC1 | <レジスタ番号> | <書き込み数> | | | RXD | 0xFF,0xFF,0xC1 | <レジスタ番号> | <読み出し数> | <レジスタ値> | **通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)時 — Strict Mode (v2.0厳格動作)でのフラグリセットコマンド** Strict Mode (v2.0厳格動作)では、通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)において、表 25のコマンドで9.2節の状態レジスタ0xA0, 0xA1のフラグをリセットすることができます。フラグリセットコマンドの先頭3バイトは [0xFF, 0xFF, 0xF0] という形式となっており、これに続いてリセット対象のレジスタ番号を指定します。この形式は、通常のデータ送信における宛先アドレスと宛先チャンネルの組み合わせとの重複を避けるとともに、レジスタ読み出しコマンドとの混同を防ぐ形となっています。また、この形式はフラグを0にリセットするという操作の意味も表現しています。フラグのリセット操作はレジスタ単位で行われます。 **表 25 フラグリセットコマンド** | | command | register address | parameter | |---|---|---|---| | TXD | 0xFF,0xFF,0xF0 | <レジスタ番号> | | | RXD | 0xFF,0xFF,0xF0 | <レジスタ番号> | <レジスタ値> | ### 10.2 コマンド操作手順 **Config/DeepSleepモード(mode 3)時 — レジスタ読み出しコマンド使用手順** 本モジュールのレジスタ設定値を読み出す際は、「読み出しコマンド0xC1」、「読み出し開始アドレス」、「読み出し数」の順番でバイト列を入力します。レスポンスバイト列は、「読み出しコマンド0xC1」、「読み出し開始アドレス」、「読み出し数」、「レジスタ値」の順番で出力されます。 **Config/DeepSleepモード(mode 3)時 — レジスタ書き込みコマンド使用手順** 「書き込みコマンド0xC0」、「書き込み開始アドレス」、「書き込み数」、「レジスタ値」の順番でバイト列を入力します。レスポンスバイト列は、「読み出しコマンド0xC1」、「読み出し開始アドレス」、「読み出し数」、「レジスタ値」の順番で出力されます。 **通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)時 — Strict Mode (v2.0厳格動作)でのレジスタ読み出しコマンドの手順** **MCUから本モジュールへのコマンドリクエスト(UART入力)**:UART入力バイト列へのCHECKSUM付与要求フラグ(レジスタ0x09のbit4=1)を有効にした場合、「Read command」、「Reg Start address」、「Read length」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 例)レジスタ0xA3の現在の環境ノイズRSSIを読み出そうとしたときのCHECKSUMは0x63と計算され、UART入力バイト列は以下のようになります。 ``` 0xFF 0xFF 0xC1 0xA3 0x01 0x63       ↑CHECKSUM ``` **本モジュールからMCUへのコマンドレスポンス(UART出力)**:UART出力バイト列へのCHECKSUM付与指定フラグ(レジスタ0x09のbit3=1)を有効にした場合、「Packet size」を有効にした場合は、CHECKSUMの計算に含め、「Packet size」、「Read command」、「Reg Start address」、「Read length」、「Reg value」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 例)レジスタ0xA3の現在の環境ノイズRSSIを読み出しレスポンスした際のCHECKSUMは0xECと計算され、UART出力バイト列は以下のようになります。この例では、環境ノイズRSSIを-120dBmとして示しています。 ``` 0x07 0xFF 0xFF 0xC1 0xA3 0x01 0x88 0xEC         ↑CHECKSUM ``` **通常送受信モード(mode 0)/WOR送信モード(mode 1)時 — Strict Mode (v2.0厳格動作)でのフラグリセットコマンド使用手順** **MCUから本モジュールへのフラグリセットリクエスト(UART入力)**:CHECKSUM付与要求フラグを有効にした場合、「Flag reset command」、「Reg address」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 **本モジュールからMCUへのフラグリセットレスポンス(UART出力)**:CHECKSUM付与指定フラグを有効にした場合、「Packet size」を有効にした場合は、CHECKSUMの計算に含め、「Packet size」、「Flag reset command」、「Reg address」、「Reg value」をバイトごとにXORを計算してCHECKSUMとします。 **本モジュールからMCUへのコマンドエラーレスポンス(UART出力)**:コマンドの書式が間違っている場合、もしくは、無効なレジスタを読み出したとき等は、エラーレスポンスとして、バイト列[0xFF, 0xFF, 0xFF]が返ります。 --- ## 11 連続波の送信テスト機能(通常は使用しない) 本モジュールには連続波の送信テスト機能を試験用に搭載しています。**電波送信の試験モードとして観測機器に接続して検査を行う場合や、電波暗室などにおいてアンテナ放射の試験をする場合を除いて、通常は使用しないでください。使用方法によっては、電波法に抵触する場合があります。** 連続波の送信テスト機能はConfig/DeepSleepモード(mode 3)において、実行することができます。連続波送信開始コマンドを送ることで、0x04レジスタで設定した周波数チャンネルから0x03レジスタで設定した送信出力での連続送信が開始します。連続波送信停止コマンドを送ることで連続送信が停止します。本機能で送信する連続波は、LoRa変調されたテスト信号をバースト波(約27ms)として送出し、短い停波時間(250μs)を空けて繰り返します。 **表 26 連続波送信開始コマンド** | | command | |---|---| | TXD | 0xCA, 0xCA, 0x01 | | RXD | レスポンスはありません | **表 27 連続波送信停止コマンド** | | command | |---|---| | TXD | 0xE1, 0xE1, 0xE1 | | RXD | レスポンスはありません | --- ## 12 ハードウェアデザイン 本モジュールを最適な設計にてアプリケーションへ組み込むために、ハードウェア設計上必要な各要素について説明します。 ### 12.1 基本的な回路設計 E220-900T22X(JP)シリーズのモジュールは、LoRaモデム制御用の低消費電力制御マイクロプロセッサを内蔵しており、外部に接続されたマイコン(MCU)やシングルボードコンピュータ(SBC)などと、UARTシリアル信号線、および、いくつかのモジュール制御・シグナル用の信号ラインを使用して利用します。**例は主にE220-900T22S(JP)について記載するが、同22L(JP)においても基本的に同様である。22L(JP)の場合は、消費電流上限の増加と、通常使用することは無いが、ファームウェア書き込み用ピン配置などに注意をしてください。** 最も基本的な回路構成では、最小配線は電源とGNDを除くと、UART(TXD、RXD)、および、M0、M1のみです。M0、M1ピンは、WORを使用しない場合、1つのI/Oピンによって同一に指定可能です。AUXピン(出力)を使用しない場合は、結線は行わず、フローティング状態にしてください。 VCC電源ピンの近くには、100nF程度のパスコンを配置することを推奨します。アンテナは、モジュール上のIPX/u.FL(MHF3)端子を使用せず、外部にSMAなどの端子を延長して使用する場合、もしくは、チップアンテナなどを使用する場合はANTとAGNDを配線します。 WOR機能を使用する場合は、AUXピンの結線を必要とします。マイコンと、本モジュールの信号レベルに差がある場合は、必ず必要な方向の信号レベルの調整をするためのレベルシフタ回路を挟むようにしてください。 そのほか、一般的なMCUと接続する場合の配慮事項: - モジュールとMCU間を、UART(TXD, RXDをクロス接続)、M0、M1をMCUの出力ピン、AUXをMCUのピン状態変化の割り込みに対応した入力ピンに接続してください。 - UARTインタフェースのLoRaモジュールはTTLレベルです。TTLレベルのMCUポートに接続してください。 - 一部のMCUは5V DCで動作するため、5V入力トレラントに動作させる場合は、TXDおよびAUXピンに4.7k〜10KΩのプルアップ抵抗を追加する必要がある場合があります。 ### 12.2 無線回路への影響 本モジュールのプリント基板などへの配置は、一般的な高周波無線部品の取り扱いに準じて取り扱うことが可能です。デジタル信号が集中した4〜11ピン側と、RF高周波回路が実装されている1〜3、20〜22部分に分けてプリント基板パターンに配慮することが理想的です。 プリント基板は2層以上のものを使用し、グランドパターン部はビアを十分に配置するなどして、インピーダンスを下げてグランド電位を安定させることを推奨します。 RF信号を取り出すアンテナ端子付近については、GNDパターンを抜くか、引き出したアンテナラインとAGNDパターンをコプレーナ線路にて特性インピーダンス50Ωにマッチングさせてください。 ### 12.3 省電力設計 本モジュールは、モジュール自体をDeepSleepモードに移行することによって、安全に、かつ、各ピンの電気的な活性状態を維持したまま、大幅に消費電流を削減することが可能です。 DeepSleepモードの消費電流をさらに抑えるため、モジュールへの給電を断つ場合、給配電回路にロードスイッチや、ハイサイドFETスイッチ(通常はP-ch MOSFET)を設けることで電流をカットできます。**外部結線回路が活性状態で、本モジュールの給電を遮断する場合は、各GPIOに、片方向、もしくは、双方向の遮断回路を挿入してください。**通常、単一MOSFET、反対向きに結合し、コモンドレイン配置したN-ch MOSFET、バススイッチICなどを使用することで実現可能です。 ### 12.4 アンテナ・筐体 本モジュールは、アンテナを内蔵していません。920MHz近辺の電波放射に適したアンテナを、電波法による工事設計認証において当社が登録しているアンテナを選択して利用することが可能です。 マッチングネットワークの形成を要する、基板上に実装するアンテナなど、組み込みアンテナを使用する場合は、本モジュールの信号出力インピーダンスが50Ωであることを前提に、プリント基板の配線パターンを形成してください。これらアンテナとの整合については、当社本モジュールのサポート範囲を超えるため、アンテナメーカーのサポートを得るか、当社が別途提供するIoT設計コンサルティングサービスへお問い合わせください。 ### 12.5 UARTボーレート 本モジュールが使用するシリアル通信方式であるUARTは調歩同期式シリアル通信の一種であり、そのクロッキング精度は、送受信モジュールそれぞれのクロック精度やコントローラーの性能に依存します。UARTにはビット反転などの誤りを検出するパリティ機能はありますが、訂正する機能はありません。 より簡単に問題を回避する方法は、UARTのボーレートを下げることです。通常、9600bps(本モジュールのデフォルト)を使用することで多くの場合、安定して使用することが可能です。**また、本ver.2.0に搭載されたチェックサム機能を使用することで、送受信それぞれのバイト列に対して、誤り検査を適用することができ、より高い堅牢性が要求されるアプリケーションにおいてはそれを利用することを推奨します。** 本モジュールにおいて、Config/DeepSleepモードで使用するUART設定パラメータは固定されており、9600bpsに限ります。 ### 12.6 バッテリーの使用 本モジュールは、幅広い電源要件に対応しており、また、高い省電力性から、小型のCR系のコイン電池、乾電池、リチウム系一次電池、リチウムイオン・リチウムポリマーなど3.7V電源、USB VBUSやDC5V電源など低圧系電源を広くサポートします。 **表 28 モジュールのVCCまたはVDDへ直結できる電池・電源の例** | 電池・電源 | 公称電圧 | 最高電圧 | 説明 | |---|---|---|---| | Ni-MH電池 2本直列 | 2.4V | 2.8V | ニッケル水素充電電池 | | CR系コイン電池 | 3.0V | 3.2V | CR2302以上を推奨 | | リチウム系電池3V | 3.0V | 3.2V | CR123A, CR2など | | 乾電池 2本直列 | 3.0V | 3.3V | マンガン・アルカリ | | LiFePO4 1cell | 3.2V | 3.8V | リン酸鉄リチウム電池 | | LiB/LiPO 3.7V | 3.7V | 4.3V | リチウムイオン/ポリマー | | Ni-MH電池 3本直列 | 3.6V | 4.2V | ニッケル水素充電電池 | | 乾電池 3本直列 | 4.5V | 4.95V | マンガン・アルカリ | | USB VBUS | 5.0V | 5.3V | | | ACアダプタ5V出力 | 5.0V | 5.3V | | **表 29 降圧によって使用できる電池・電源の例** | 電池・電源 | 公称電圧 | 最高電圧 | 説明 | |---|---|---|---| | リチウム系電池6V | 6.0V | 6.4V | 2CR5, CR-P2など | | Ni-MH電池 4本直列 | 4.8V | 5.6V | ニッケル水素充電電池 | | 乾電池 4本直列 | 6.0V | 6.5V | マンガン・アルカリ | | ACアダプタ5.5V超出力 | 5.5V〜 | 6V〜 | | | 12V車ソケット | 12V | 15V | | | 12V鉛蓄電池 | 12V | 13.5 | Lead Acid | | 12V系LiFePO4 | 12.8V | 14V | リン酸鉄リチウム | | 24V車ソケット | 24V | 28V | | **表 30 昇圧によって使用できる電池の例** | 電池・電源 | 公称電圧 | 最高電圧 | 説明 | |---|---|---|---| | CR系 | 3V | 3.2V | CR2302以上を推奨 | | Ni-MH電池 | 1.2V | 1.4V | | | 乾電池 | 1.5V | 1.65V | マンガン・アルカリ | **継続的に50mA(22Sの場合)〜100mA(22Lの場合)を安定して引き出せる電池を選択する必要があります。** 充電時などにおけるチャージ電圧を含め、最高電圧が5.5Vを超えないことが保証できる電池・電源については、VCC端子に直結できます。下限電圧については、3.1V程度、もしくは、RF放射電力が低下することを許容できる場合は、2.2V程度まで使用することができ、電源電圧が、この下限電圧において、動作負荷時に**50mA程度(22Lの場合は、110mA程度、設定RF出力に依存)**の出力電流を得られる場合、使用可能です。 電圧が、一瞬でも22S/22Lの各モジュールの設定UVLO電圧を下回った場合、モジュールがリセットを発生させます。 MCUを直給電での低圧動作可能なものを使用し、22Sや22Lへの給電は、LoRa通信が必要な時に限って、昇圧給電させることで、電池寿命を飛躍的に延ばすことも可能です。 通常、22S、22LのTXD、AUXピンは、3.3VのTTL信号レベルでの出力動作ですが、給電電流が低い場合は、それに従って、3.3Vを下回ります。 --- ## 13 よくある質問(FAQ) ### 13.1 通信互換性 E220-900T22S(JP)と、同22L(JP)は、相互に通信がおこなえます。このシリーズは、LoRa変調にかけるビットパターンや通信暗号手順を同一にしており、電力や電波法などの規定に関する部分についてのみ違いがあります。また、ファームウェアver.1.x(ver.1.0、ver.1.2)、ver.2.0間の通信互換性においても、LoRa変調波は完全に同一のものであり、相互に通信可能です。Ver.1.xとver.2.0の差は、無線通信に関わる部分では無く、無線通信の制御やモジュールとMCUのデジタル信号の手順などを拡充させたもので、LoRa通信の仕様に差はありません。 ただし、ver.2.0においては、仕様の厳格化などのため、信号のタイミングやレジスタのデフォルトが変更されている部分があります。UART、M0、M1、AUXの完全な信号タイミングレベルの互換性を維持したい場合は、ver.1.0、もしくは、ver.1.2ファームウェアの使用を推奨します。 **E220-900T22L(JP)においては、ver.1.xのファームウェアの提供および提供予定はありません。E220-900T22L(JP)のファームウェアの提供・サポート、初期ロットバージョンは、ver.2.0となります。** ### 13.2 通信可能距離 E220-900T22S(JP)は、最大で20mW(特定小電力、微弱な電波)でありながら、LoRa変調による効果で、見通しがよければ、10km以上離れた地点においても受信可能な場合もあります。ただし、設置環境(高さ・周辺の電波状況・見通し)や電波状況等によって大きく変動します。 実用的な目安としては、13dBm(20mW)の出力設定でビル・マンションなどの区画範囲、学校や工場の敷地内などに届く場合が多いです。周囲にコンクリートなどの建造物が多い市街地などでは、数百メートルから1km程度以下になる場合もあり、郊外では3km程度、田園地帯などでは5〜10km程度通信可能な場合もあります。山頂や鉄塔に送受信ともにアンテナを設置した場合は、70〜100km近くの距離で通信が可能であった事例もあります。 経験による定量的な目安は、-110dBm〜-120dBm程度以上のRSSI値であるとき、比較的パケット損失は低く安定します。-130dBm以下、最小では-145dBm程度くらいになるケースでは、パケット到達率は不安定になりやすい傾向にあります。 「奥村–秦カーブ(奥村–秦モデル)」と呼ばれるマイクロ波・移動無線における経験則モデルが、920MHz 13dBmおよび**22dBm出力の理想アンテナでの受信電力**(アンテナ設置高15m)の参考値として使用できます。この受信電力dBm値が、およそ-140dBm付近が本LoRa通信モジュールの受信感度限界といえます。 ### 13.3 電波の出力損失の回避 - 大地(地面)は電波を吸収・反射するため、地面付近にアンテナを設置することは避け、アンテナを高く上げることを推奨します。 - アンテナの近くに金属製の物体がある場合、信号の減衰は非常に深刻になります。 - 本モジュールに供給される電源の安定性が低い場合は、電源設計を見直してください。 - 本モジュールとアンテナの整合度が悪い場合や、アンテナ自体の品質に問題があると、通信に影響します。 ### 13.4 デバイスの接続台数(同時使用台数) 本モジュールの同時使用台数は、予め決められた数の制限はありません。このPrivate LoRaのパケット通信方式は、ステートレスで、コネクションや対抗の通信モジュールの情報を管理・保持することはなく、本モジュールの仕様や動作要件が使用数を制限することはありません。 LoRaモジュールの受信個体を区別するためのデバイスIDは16bitであり、65,535台(0x0000〜0xFFFE)を1つの受信待ち受けチャンネルで区別可能です。 ### 13.5 モジュールの使用環境 - 給電のための電源を確認して、定格電源電圧内にあることを確認してください。 - 設置および使用中は、必ず静電気防止対策を行ってください。 - 設置および使用中は、高湿度を避けてください。 - **E220-900T22L(JP)は、陸上移動無線局の認証に必要な温度・湿度変動、振動による周波数偏位が基準以内であることは確認されていますが、長期間にわたる高温多湿、極低温、振動により物理的な環境によって影響される環境耐性をもつ部品ではありません。** - 零下・低温時の動作についても、電波放射が正常に行われることを確認していますが、使用するバッテリーなどは、一般に零下以下の極低温域で安定した出力を得られるものは限定されます。 ### 13.6 BER(ビットエラーレート) 本モジュールは、電気的な影響によって、ビットエラーが介入、混入する可能性があります。**Firmware ver2.0においては、UART信号上のビットエラー検出のためチェックサムバリデーション機能を設けており、本機能を有効にすることで、UART上で生じたエラーをこのチェックサムの検証能力の範囲で検出可能です。** その他、ビットエラーやデジタルエラー回避のための手順: - M1、M0の操作(変化)後の状態遷移に約1msの遅延を設けています。 - AUXピンのチャタリング防止のため、外挿キャパシタなどによって信号を安定させることを推奨します。 - 近くに同周波数信号干渉がある場合は、BERが高くなります。 - 電源能力が不十分な場合、伝送データが文字化けする可能性があります。 - 信号や電源の延長ケーブルやフィーダーの品質が不十分または長すぎると、ビットエラー率が高くなる可能性があります。 ### 13.7 送達確認符号返答(ACK) 本モジュールは、モジュール機能内に送達確認符号返答(ACK)を自動的に実施する機能は実装されておりません。受信待ち受けチャンネルと、送信チャンネルを、同一システム内で個々のモジュールに別々のものを適用し、送信パケット内でACKなどに返信先となるチャンネルや返信先デバイスIDをペイロードで渡すことによって、送信パケットとACKパケットを別のチャンネルを使用することができます。 単純に、送受信同一のチャンネルを使用して、ACKを返信することも可能です。その場合は、送信後、受信状態を維持すればACKは受信可能で、ACK受信時間にタイムアウトを設けることによって、電力の節電なども実現可能です。**受信側でのACKの返信においては、このタイムアウトの設定値を共有しておくことで、送信時のキャリアセンス遅延タイムアウト制限設定と併用し、無駄なACK送信を削減することも可能です。** ACK処理のアプリケーション開発者による実装方法に関して詳しくはサポートサイトページ(https://support.dragon-torch.tech/887/)を参照してください。 ### 13.8 連続パケット送出時のAirDataRate 本モジュールは、電波法、ならびに、ARIB STD-T108の通信制約に従って電波放射の制約をモジュール内の動作として課しており、連続パケット送信に制約が生じます。 - **最高AirDataRate設定時の連続送信スループット**:SF:5、BW:500kHzのとき。キャリアセンス時間(最小5ms) + 電波送信時間(ペイロード200byteで50.512ms) + 送信休止時間(50ms) = 105.512msとなり、実効スループットは(200 * 8) / (105.512 / 1000) ≒ 15.2kbpsとなります。 - **到達距離最大でのAirDataRate設定時の連続送信スループット**:SF:9、BW:125kHzのとき。キャリアセンス時間(最小5ms) + 電波送信時間(ペイロード200byteで1,381.376ms) + 送信休止時間(50ms) = 1,437.376msとなり、実効スループットは(200 * 8) / (1,437.376 / 1000) ≒ 1.1kbpsとなります。 ### 13.9 パケット到達のリアルタイム性 本モジュールで使用しているPrivate LoRa通信の手順は、ビットレートが低速である以外においては、ほぼリアルタイムに無線伝送は可能です。弊社調査結果では、到達範囲内における定点間通信において、一般的なLoRaパケット到達率は70%〜99%程度です。安定していると思われる場合でも、30%程度のパケット損失が発生しうる場合があると考えて全体を設計することが必要です。 ### 13.10 他の920MHz通信機器との電波干渉 本モジュールの送出する電波は、他の920MHz無線(FSK通信方式など)と干渉します。国内では、この帯域に多数のチャンネルが割り当てられており、実用的な範囲と使用方法では、それほど干渉ジャミングによる通信遮断の頻度は大きくはありません。Wi-Fi(2.4GHz, 5GHz, 6GHzなど)、Bluetooth(2.4GHz)、Zigbee(2.4GHz)、電子レンジなどとは干渉しません。 ### 13.11 モジュール制御ロジックの改良の禁止 本モジュールは、モジュール内部に省電力小型コントローラーを搭載することで、国内電波法、ARIB STD-108等の規定・規約に従った振る舞いを保証しています。設計者や使用者によってこれらの書き換え、改造などはできません。書き換えて使用された場合は、電波法に抵触する可能性があります。 ### 13.12 RSSI値による送信電力制御 本モジュールは、受信時における電波受信強度を示すRSSI値を取得する機能が搭載されています。RSSI値を確認することで、おおよその、送信デバイスとの電波伝搬特性上の距離などを把握することに使用できます。(特に22S特定小電力モジュールにおいては)実際のモジュールの消費電力のうち、送信電力で純粋に消費される電力はその一部であるため、これらの工夫による電力効率の改善については、大きな期待はできないといえます。 ### 13.13 LoRaを使用した中継通信 単一LoRaモジュールでの送信パケットが受信側に直接届けられない長距離や、電波伝搬特性が悪い環境で使用する場合、LoRaパケットを中継するリレー機能を設計者が実装することで、中継によるマルチホップ伝送による到達性確保が実現できる可能性があります。本モジュールは、電波の送出中は受信処理が行えません。送信と受信を同時に実施したい場合は、本モジュールを2個以上組み込むことを設計レベルで検討してください。 ### 13.14 技術適合認証・電波法 本データシートで説明しているE220-900T22S(JP)、および、E220-900T22L(JP)は、工事設計認証(技術適合認証の量産設計認証)を取得しており、本モジュールと認証済みの指定アンテナとともに、そのままの形でモジュール本体の改良をせずに、本データシートに示す公開された手順に従った使用方法を遵守する限りにおいては、改めて技術適合認証や、工事設計認証を設計者が取得する必要はありません。**(22Lについてのみ、無線局の設置届と電波使用料の納付が別途必要です。設計や製作・製造については不要です。)** 設計者によって、独自に設計した送信用アンテナを使用したい場合や、本モジュールを分解した場合、定格外の電源や使用法を行う場合などについては、改めて技術適合認証をその要件で取得する必要があります。 ### 13.15 日本国外での使用について E220-900T22S(JP)、および、E220-900T22L(JP)の電波法における認証番号と認証内容は、日本国内でのみ有効です。サブギガヘルツ帯のISMバンドは国によって異なります。本モジュールでのRF設計周波数帯は、850~930MHzの国際的なISMバンドの範囲に対応していますが、日本国内において一般の販売チャネルにて提供する製品の対応は、中心周波数920.6〜928.0MHzの本データシート記載の範囲です。 --- ## 14 推奨アンテナ ### 14.1 E220-900T22S(JP) 13dBm特定小電力無線局の使用可能アンテナ 特定小電力無線機器は、工事設計認証または技術基準技適証明を取得した際に指定したアンテナ以外はご使用頂けません。E220-900T22S(JP)においては、13dBm(20mW)を最大電力として設計しており、EIRP(等価等方放射電力)は、16dBmを超えない範囲と定められており、使用するアンテナの利得は3dBiを超えないよう法令によって制限されます。 ### 14.2 E220-900T22L(JP) 22dBm陸上移動局の使用可能アンテナ 陸上移動局無線機器は、工事設計認証または技術基準技適証明を取得した際に指定したアンテナ以外はご使用頂けません。E220-900T22L(JP)においては、22dBm(160mW)を最大電力として設計しており、本920MHz陸上移動局無線においては、EIRPは、27dBmを超えない範囲と定められており、使用するアンテナの利得は5dBiを超えないよう法令によって制限されます。**しかし、当社のアンテナ登録の都合上、適合アンテナとして認証登録しているアンテナの利得は3dBi以下となっています。** ### 14.3 アンテナのVSWR値 設置状態において、920MHz〜930MHz付近のVSWRが1.0に近いことが望まれます。一般にVSWR 2.0以下程度での使用が好ましく、3.0を超えると送信電力に対して伝送損失が大きくなります。 **表 31 VSWRおよび反射係数、リターンロス、伝送損失の対応** | VSWR | 1.0 | 1.5 | 2.0 | 3.0 | 10 | |---|---|---|---|---|---| | 反射係数 | 0 | 0.2 | 0.33 | 0.5 | 0.82 | | リターンロス(dB) | ∞ | 14.0 | 9.5 | 6.0 | 1.7 | | 伝送損失(dB) | 0 | 0.21 | 0.51 | 1.25 | 4.85 | ### 14.4 フレネルゾーン 電波の伝搬の効率性は、電波の伝搬空間におけるフレネルゾーンの確保によって決定されます。E220-900T22X(JP) LoRa通信モジュールは規格上の数値で受信感度-124dBmを持ちます。 **表 32 920MHzにおける通信距離に対する大地に対するフレネルゾーン** | 通信距離(km) | 1 | 2 | 5 | 10 | 20 | 50 | 100 | |---|---|---|---|---|---|---|---| | フレネル半径 理想アンテナ高(m) | 9.0 | 12.8 | 20.2 | 28.6 | 40.4 | 63.8 | 90.3 | | フレネル半径の60% アンテナ高(m) | 5.4 | 7.7 | 12.1 | 17.1 | 24.2 | 38.3 | 54.2 | フレネルゾーンとは、電波の行路長差による位相の変化がπ以内になる範囲のことであり、このフレネルゾーンを通過する波は互いに強め合って合成される性質があります。アンテナを高い位置に設置することで、地表面から離し地表の遮蔽物の影響を小さくできます。 ### 14.5 外部アンテナの設置方法 完成外部アンテナは、その外装やコネクタの性質から、耐候性(防水や紫外線耐性など)、非耐候性のものがあります。外部アンテナは、通常ケースの外に露出して使用する設計のため、アンテナの外装樹脂が直接外気にさらされることを想定しています。 ### 14.6 PCB基板・FPC基板の設置方法 ケース・筐体内に内蔵しやすい形状のアンテナとして、プリント基板(PCB)にパターンされたものや、薄いフレキシブル基板などがあります。920MHz帯通信用アンテナは、偏波面が垂直偏波となるように取り付けするのが良い場合がほとんどです。 ### 14.7 SMD実装基板 高度なアンテナ組み込み方法に、SMD(表面実装)型の、基板実装用アンテナがあり、本モジュールにおいても使用可能です。最も実装難易度が高く、正しい設計と実装を行うためには、高度な測定機器と、専門知識、プリント基板パターンの設計ツールなどを必要とします。 ### 14.8 アンテナサイズとVSWRの関係 波長に対するアンテナのサイズは、λ/2ダイポールアンテナで、通常は16〜17cm程度となります。VSWR最小のポイントを含めたVSWR<2.0の範囲(実用的に使用できるアンテナの帯域幅)は40MHz程度あります。アンテナサイズの小型化を図った小型アンテナにおいては、VSWRの谷部分の特性がより尖鋭になり、僅かなずれで、マッチングが極端に悪化してVSWRが劣化しやすくなる傾向があります。 --- ## 15 リフロー・ソルダリングガイド 本モジュールは、RoHS準拠部品はすべて、Sn-Pbはんだ実装プロセスと下位互換性があります。はんだ付け温度は、鉛フリーはんだを適切に溶融させるために230℃超でなければなりません。 **表 33 リフローソルダリング管理温度** | プロファイル項目 | Sn-Pb実装 | Pb-Free実装 | |---|---|---| | Solder Paste / はんだペースト材 | Sn63/Pb37 | Sn96.5/Ag3/Cu0.5 | | Preheat Temperature min / 最小予熱温度(Tsmin) | 100℃ | 150℃ | | Preheat temperature max / 最大予熱温度(Tsmax) | 150℃ | 200℃ | | Preheat Time (Tsmin to Tsmax) / 予熱時間(ts) | 60–120 sec | 60–120 sec | | Average ramp-up rate (Tsmax to Tp) / 平均上昇率 | 3℃/second max | 3℃/second max | | Liquidous Temperature (TL) / 融点 | 183℃ | 217℃ | | Time (tL) Maintained Above (TL) 融点での維持時間 | 60–90 sec | 30–90 sec | | Peak temperature / ピーク温度(Tp) | 220–235℃ | 230–250℃ | | Average ramp-down rate (Tp to Tsmax) / 平均冷却率 | 6℃/second max | 6℃/second max | | Time 25℃ to peak temperature / ピーク温度までの時間 | 6 minutes max | 8 minutes max | はんだ実装面のフットプリントは、推奨フットプリントのパターンを使用してください。GNDピンのベタグランドへの接続スポークなどの線幅などについては、本モジュールのGNDパッドが広いことを考慮して、安定した実装が行える程度に設定することを推奨します。 --- ## 16 バルクオーダーパッケージ リール単位でのオーダー時は、機械実装用リールでの梱包単位で、真空に近い状態で製造時にパッキングして出荷されます。バルクオーダー時に限って、受注製造扱いにて、ファームウェアの指定製造が可能です。 リール梱包単位: 1,000pcs リール単位未満でのオーダーの場合は、原則として出荷時におけるファームウェアのバージョンの指定はできません。出荷品のファームウェアについては、販売チャネルにお問い合わせください。 --- ## 17 ファームウェアの書き換え 具体的なファームウェア書き換えの手順については、別途提供するファームウェア書き込み器、および、書込ソフトウェアの情報を参照の上、その手順に従って操作を完了させてください。 **22S/22Lそれぞれのファームウェア書き換え用のモジュールピンアウトは異なっています**(3.1節・3.2節参照)。また、通常の書き込み用ハードウェアの使用においては、便宜上の理由もあり、ファームウェア書き換え時の給電には、VDD電源ピンを使用します。将来的なファームウェア書き換えなどに備える手段として、SWDATA, SWCLK, VDD、および、GNDを、回路動作上から切り離しできる状態で設計基板上に露出することを推奨します。特殊な治具によって、モジュールの端面スルーホール(スタンプホール)に直接接点金具を当てることも可能です。 --- ## 18 製品の問い合わせ・サポート **本製品の、営業・技術サポートに関するお問い合わせ** CLEALINK TECHNOLOGY CO., LTD. IoT製品取り扱い・サポート専用サイト「DRAGON TORCH」 - 製品情報サイト: https://dragon-torch.tech/ - 製品サポート: https://support.dragon-torch.tech/ 技術的なサポートについて、そのすべての対応を保証するものではありません。本ドキュメント記載の内容の範囲を大きく超える内容、もしくは、当社、関係各社の機密などに関する内容、科学的なエビデンスや論拠の乏しい偶発的な内容などについては、回答できない場合もあります。また、暗号処理を含む、当社等の技術的開示を秘匿としている内容などにつきましては、お問い合わせいただいた場合でも回答は控えさせていただきます。 **製品開発元**:https://clealink.jp/ 〒619-0237 京都府相楽郡精華町光台1-7 けいはんなプラザ ラボ棟7F 株式会社クレアリンクテクノロジー IoTコンポーネント担当 CLEALINK TECHNOLOGY CO., LTD. IoT components team Keihanna Plaza Labo-wing 7F, 1-7, Hikari-dai, Seika-cho, Souraku-gun, Kyoto, Japan, 6190237 --- ## 19 製品の製造について ### 19.1 品質・ISO認証 本製品は、Chengdu Ebyte Electronic Technology Co., LTD. (EBYTE社)、ISO認定工場にて製造されたものです。認証に関わる情報が必要な場合は、株式会社クレアリンクテクノロジーの営業問い合わせ先へお問い合わせください。本製品製造工場は、ISO9001をクリアした品質管理工程の下、製造されています。 ただし、本製品モジュール部以外の実装品や付属品、登録アンテナについては、メーカー各社の製造要件に従って製造されているため、当社において個別に回答することはできかねます。 ### 19.2 RoHS認証 製品の製造プロセスは、Pbフリーの製造プロセスを使用しております。採用プロセス、生産ラインにおけるRoHS、RoHS 2.0 指令の準拠検査を行っています。アンテナやモジュール以外の評価基板や関連製品などにおいては、Pbフリーではないものも含まれる可能性があります。 ### 19.3 日本国外でのご利用に関して 本製品の日本国外での使用については、本文書の範囲の使用方法において、対応しておりません。海外での使用をご検討のお客様は、弊社、担当営業まで詳細をお問い合わせください。 --- ## 改訂履歴 - 2024年8月29日: Firmware ver.2.0 Rev 1.0 改訂初版 - 2024年9月10日: Rev 1.0.1 サブパケット長誤記を訂正。10.1節にてConfig/DeepSleepモードにおけるStrict Mode (v2.0厳格動作)の記載を訂正。10.2節および6.15節にてコマンドのエラー応答の記載を訂正 - 2024年10月25日: Rev 1.0.2 コモンドレインバス絶縁回路説明の誤記を訂正 **重要事項** 株式会社クレアリンクテクノロジーは、このドキュメントのすべての内容の最終的な解釈および変更の権利を留保します。製品のハードウェアとソフトウェアは継続的に改善されているため、このドキュメントは予告なしに変更されることがあります。その場合、本ドキュメントの最新バージョン、および、リビジョンが優先されます。この製品を使用する設計者は、当社のWebサイト等を通じて、製品の動向に注意し、本製品の最新情報をタイムリーに取得してください。 **Important Notice** CLEALINK TECHNOLOGY CO., LTD. reserve the right of final interpretation and modification of all contents of this document. Since the product hardware and software are continually improved, this document may change without notice. In such cases, the latest version and revision of this document shall take precedence. Designers using this product should pay attention to product trends and obtain the latest information on this product in a timely manner through our website, etc.